北京には日本人向けのスナックが70~100軒あるといわれています。
日本人向けのスナックとは、バーカウンターとボックスシート中心の店作りをしていて、女の子がお話の相手をするだけと言う、日本で言うとクラブに近いような飲食店です。 フツーはウィスキーのボトルを300元~500元でキープして、あとはテーブルチャージとして100元~150元を支払えば、営業時間内で女の子がついて、アイスやミネラルウォータやおつまみも出てくるというシステムです。 女の子を指名することはできませんが、通常は客一人に対して、一人以上の女の子がついて、一緒にお話しするという感じの飲食店です。 お店にもよりますが、それなりに可愛い20歳~24歳くらいの中国人の女の子と一緒にお酒を飲めて、機会があれば天外デートもできて、うまく行けば自由恋愛もできて、150元(日本円で2,200円くらい)というわけです。 日本から出張で北京に来たり、北京に赴任仕立ての駐在員諸君にとって、150元というのはとても魅力的な値段設定になっています。単身赴任でさびしい夜でも、(ボトルが入っていれば)2,000円ほどで可愛い女の子とお酒が飲めて、口説くこともできるわけですから.... ただこの150元という価値が北京ではどの程度のものか、ということを良く知っておく必要があると思います。 一番判り易いのは、そうした日本式スナックで働いている女の子たちの賃金。毎月3,000元くらいです。土日も休みなく午後7時から翌朝2時までの「お水」仕事で、一日あたり100元です。ボクらのテーブルチャージは、彼女たちの1日の賃金より高いわけで、仮に銀座のクラブのデビュー仕立ての女の子と同じ賃金だとすれば、この150元は日本円で2~3万円の価値を持つと言えます。 これを裏付けるのは、北京のいわゆる「立ちんぼ」の料金でしょう。北京ローカルピープル向けのそれは、だいたい100元~200元ですから、日本で考えると2万円くらいという相場を合致します。 問題は、日本人や外国人向けの相場が800元~1,000元に設定されていると言うこと。150元で銀座並みとはいわずとも赤坂なみの「クラブ」で女の子と飲めるわけですから、800元(約1万1,000円)というのは、日本人にとって感覚的に安い、と思わせる値付けになっているわけです。 でも、この800元というのは北京の過半数の家庭の1ヶ月の可処分所得とほぼ変わりませんし、日本人でも家賃や交遊費を別にすれば、十分1ヶ月くらいしていける金額なのです。だから、150元はフツーの北京人にとっては決して安い値付けではないのですが、日本人にとっては十分魅力的な微妙な金額になっているのです。
by pandanokuni
| 2004-10-21 02:46
| ひまネタ
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