確か小沢さんがおっしゃっていた、日本を頂角とし中国とアメリカが底角となる二等辺三角形の図は、いまのところアメリカを頂角とし中国とアメリカが底角となる、しかも底辺が相当長~い二等辺三角形の図になっている感じですね。
北朝鮮をめぐり、中-米-日と緊迫した外交交渉が行われていたはずの、土曜日の北京での些細な出来事。 その前日から私は体調を崩してしまい、土曜日に病院に駆け込みました。サービス過剰の外国人向けクリニックなので、点滴を3本も打たれてしまいました。ふらふらになりながらタクシーを拾い、朦朧と自宅マンションに戻るところでした....。 私は幸いにも北京では高級と言われるマンションに住まわせていただいてるのですが、マンション敷地内の道路に入ると、私を乗せたタクシーの前を[使]ナンバーの日本車がのろのろと走っていました。[使]ナンバーとは北京にある大使館の登録自動車です。 私の住むマンションはいくつかのタワーがあり、その中には家賃が私の住むタワーの2倍以上もする、ジャッキー・チェーンやヴィッキー・チャオも住むような超高級タワーがあります。[使]日本車は、その超高級タワーの前の路上で止まりました。マンション敷地内の道路は、一車線の一方通行。私を乗せたタクシーが追い抜くスペースはありません。 私は一刻も早く部屋に戻って横になりたい状態です。<おいおい、車寄せがあるんだから、そっちにつけてよ>とは思いましたが、人の乗り降りくらいだと思って、我慢していました。でも北京のタクシーの運ちゃんには、気の短い方が多いのです。さっそくクラクション「ぶーぅ」。すると、早速マンションお抱えのガードマンが飛んできました。路上停車の日本車を注意するのかと思いきや、クラクションを鳴らした運ちゃんに警告。確かに、マンション敷地内の道路はクラクション禁止なのです。 [使]日本車の運転手さんがクルマを降り外側から後部のドアが開けると、東洋系のオジさんとオバさんが降りてきました。お二人は明らかに日本語で会話。<おいおい、日本の大使館の人かよ。>気の短いタクシーの運ちゃんは、クラクションがNGだと分かったので、こんどは[使]日本車の運転手さんに「早く出せ!!」などと罵声を浴びせています。 (恐らく)日本の大使館員のオジさんとその奥さまは、手ぶらのまま優雅にマンションのエントランスへと消えていきました。これで[使]日本車が動き出すと思いきや、その運転手さんはトランクを開けて、荷物を取り出し始めました。 私はタクシーの助手席に座っていたので、トランクの荷物が良く見えました。北京の高級デパートの一つである「太平洋百貨」の地下食品売り場の大きな手提げ袋が恐らく10数個はあったでしょうか。[使]日本車の運転手さんは、左右の腕に3つか4つぶら下げて、マンションのエントランスへ運んでいきます。 気の短いタクシーの運ちゃんもこのあたりで日本の大使館関係者のクルマだと悟ったのでしょうか、怒りを通り越して諦めモードに入ったようです。「あいつら日本の大使館だよなぁ。あぁ、日本、日本...。シャオ・リーベン、だよなぁ。」と私の同意を求めるような独り言を発していますが、さすがに私も「ボクも日本人だし、何か問題が起こったらボクらを守ってくれる立派な人たちなんだよ。」などと言う気にはならず、「そうね。」と小さく同意してしまいました。当然のことながら、タクシーの運ちゃんは私が日本人であることに気づいていません。 結局、カムリの運転手さんはクルマとエントランスを3往復して、(恐らく)日本の大使館員のお買い物袋を運び出したのでした。 自宅マンションまで歩いてもスグの場所ですし、普段でしたらそこでタクシーを降りていたのでしょうが、体調がよろしくなかったもので車中でじっと堪えていました。 すべての買い物袋をマンションのエントランスへ運び終えると、[使]日本車の運転手さんはトランクを閉め、何事も無かったかのようにクルマを走らせました。オジさんとオバさんは、マンションのエントランス・ロビーで運転手さんが買い物袋を運び終えるのをただ待っているだけでした。エントランスまで運び込まれた買い物袋は、この超高級マンションお抱えのベルボーイに引き継がれ、ご自宅まで運ばれていくようです。 この間7~8分ってところでしょうか?もちろん、私を乗せたタクシーの後方はクルマで数珠繋ぎ状態になっていました。迷惑千万って感じでしょうか。 東アジアが緊迫しても、現状の日中関係では、在中国日本大使館はあまり動きようも無いので、土日はしっかりお休みする。これはいいでしょう、不必要な残業は日本人の悪い習慣ですし....。 お休みなんだから、夫婦で仲良くお買い物に出かける。これもいいでしょう、旦那さんが女性スパイに接触するリスクが減るような感じがしますし....。 休日のお買い物に大使館の公用車を使う。あれだけ買い込まれたのですから、きっとご自宅にどこかの国の外交官を招いてパーティでもなさるのかもしれませんし、だとすれば休日というのに公務みたいなもので、ご苦労様であります。ですから、これもまたいいでしょう。 あれだけたくさんのお買い物袋をすべて運転手さんに運ばせる。まぁ、この国では荷物運びも運転手さんのお仕事の内のようですから、これもきっといいのでしょう。 でもさぁ、後ろのクルマが通れないような狭い道路にクルマを止めさせて平気でいるのは止めて欲しいと思います。たくさんのクルマに迷惑がかかることくらい、あそこにお住まいの方だったら誰でも分かるハズ。しかも、エントランス前に車寄せだってあるんだから。 ようやく部屋にたどり着いて、体温を測ったら39度になってました。
by pandanokuni
| 2006-07-17 10:57
| 社会ネタ
|
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