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豚肉、鶏肉、牛肉、卵...何を喰らって逝こうかぁ。
そろそろ"豚連鎖球菌感染症"について触れなければならないかなぁ、と思うきょうこの頃です。
"四川奇病”とも呼ばれるこの病気は、7月20日過ぎに中国で公けになっていきました。7月24日四川省の衛生局が省内の資陽市で原因不明の奇病によって17人が亡くなったことを発表しました。"公式発表"では、27日には死者が27人に、8月1日までに死者が37人になりました。
当初SARS(新型肺炎)では?とかエボラ出血熱では?などと疑われたこの奇病、どうやら豚連鎖球菌"による感染症なのだそうです。普段なら貧しくて豚肉もなかなか買えないような農民が、"激安"で売られていた病気で死んだ豚のレバーを食べてから、具合がおかしくなったらしいです。人から人へは感染しないらしいです。

中国のニュースサイトでは当局が発表する、この病気の感染者数、擬似症例者数、死亡者数を連日更新しています。中国に住んでいる者にとっては2年前のSARSのことを思い出してしまいます。
いまのところSARSのような広がりは見せておらず、あの"御家人"さんですら"終息宣言"を出されたようなのですが、ちと気になるのは広東省と香港でも発症例が認められたということです。

まぁ、何がどこで起こっているのか、わからない国ですから。

この事件で判明したことは、豚肉も安全ではないと言うことです。四川省の感染地区の豚がどのように管理され、どのように処分されるのか、真実を掴むことは不可能でしょう。
鶏肉は鳥インフルエンザ、牛肉はBSE(牛海綿状脳症)、卵にはサルモネラ菌となると、心配性の方はもう何を食べてもヤバいのではないか、と思ってしまうのではないでしょうか?

これは何も中国に限ってのことでは無いような感じがしています。食の安全について完璧な国家など無いように思えます。
BSEについて言えば、アメリカが安全だと考えている基準で日本はOKできていません。だから、日本の安全基準のほうが厳格かというと、私にはそう思えません。"権力のある"お役人さんや政治家がいたりするから、なかなかアメリカの牛肉を輸入再開できないという事情のほうが大きいのではないでしょうか。
国家権力が管理を完璧にできたとして、去年の京都の鳥インフルエンザのときのように、最前線の生産者の対処の仕方によって、汚染された食品が流通してしまう危険性があるでしょうし、感染が拡大してしまうかもしれないわけです。
食の安全に関与する人や組織のモラルや意識のことを考えれば、日本のほうが中国より少し安全なような気もしますが、どの国であっても完璧ということは無いと思います。

ヒトの食物、とりわけ食肉用家畜に起因する病気は、どうも人類の驕りに対する天罰のような気がしてなりません。或いは人口増加を抑制するための自然の摂理なのかもしれません。ヒトを減らすため、こうした病気のウイルスは進化を早めているのかもしれません。
こういう私は、四川料理屋で回鍋肉を食べ、焼き鳥屋で鳥皮焼きを食べ、焼肉屋で牛カルビを食べ、おまけにビールを浴びるように飲みながら、家では燕京納豆に生卵を落としてご飯を食べていますが....

中国が発生源だとしても、他人事では済まされない、人類の灰色の未来の始まりではないか、と思ったりするきょうこの頃です。
by pandanokuni | 2005-08-03 00:34 | 社会ネタ
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