日中のメディアがまた大袈裟な報道をしてしまうのでしょうか。
共同通信は"新華社発表"として既に「1万人」と伝えていますが、私が見た限り、そんな多くはありませんでした。 私は午前9時過ぎにI北京市中関村のITモール「海龍大廈(ビル)」に着きました。このビルの前の中関村大街という通りは、たくさんの人でごった返していました。このビル前の広場に入ることは、既に警察によって規制されていました。ただ、警察の規制を潜り抜けて、集会が行われている広場までたどり着くことも比較的容易でした。「反日集会」の参加者は多く見積もっても500人程度で、広場に入り込んだ買い物客と報道関係者で広場の中は1,000人ほどの人だかりになっていました。広場の周りには低いフェンスが配置され、目の前の通りや歩道橋から、遠巻きに"野次馬"が見学している、といった状況でした。 午前9時にこのビル前に集合した"デモ隊"は、数人の若者によって比較的整然と管理されていました。「反日」メッセージの横断幕やプラカードを用意した5~15人が1つのグループになっているようで、そうしたグループが10~20ほど来ていました。さらに、友達や恋人同士2~3人で駆けつけた人たちも加わって、それぞれのグループのリーダーが"アジ"演説をぶって喝采を浴び、最後に国歌で占める、というパフォーマンスが繰り返し行われていました。10時を過ぎると、リーダー格と思える若者が中心となって、集会に"組織的"に集まってきたグループをこのビルの広場から出て行くように誘導していました。ほとんどの参加者は、この誘導に従って行列を作り、広場の南側の出口から、シュプレヒコールとパフォーマンスを繰り返しながら、行進して立ち去っていきました。多くの参加グループは、このままデモ行進をしながら、中関村を後にしたようです。 中関村「海龍大廈」では、10時半頃には"第一波"の反日集会は"散開"となりました。 「海龍大廈」は営業休止です。隣のITモール「鼎好電子城」に行ってみました。「海龍大廈」に近い出入り口は閉鎖されていましたが、ほぼ通常通り営業。「海龍大廈」がお休みしているので、お客さんで大賑わいです。このITモールの1階にある日本ブランドのショールームは2つとも臨時休業しています。また、日本ブランドの製品を多く扱うリテール・ショップもお休みしたり、日本ブランド製品をショーケースから撤去したりしていました。きょうの午前中は、攻撃に遭ったりは、していなかったようです。私はこの反日集会がかなりコントロールされているように思われました。 第一に、日本の国旗がほとんど持ち込まれていませんでした。日の丸をモチーフにしてバッテンを付けたようなプラカードは見かけましたが、日本の国旗そのものは見かけませんでした。 第二に、焼き討ちのようなデモンストレーションも見かけていません。日本の国旗が持ち込まれなかったので、焼かれなかったですし、例えば日本ブランド製品をぶち壊したり、日本の指導者のオブジェに火をつけたり、といった"過激な"デモンストレーションが無かったように思えます。 第三に、数人のリーダー格の若者(写真一番下の男女など)が理性的にコントロールし、参加者もよく従っていた、と言う感じがしました。「海龍大廈」には相当数の警察官が集まって、取り囲んでいましたが、警察官が集会参加者に直接指示するシーンは少なく、警察側の現場責任者と思しき人とリーダー格の若者が相談しあって、集会参加者にはそのリーダー格の若者が指示を出し、集会参加者は比較的素直にその指示に従っていたように見えました。 ![]() もともと、このあたりの土日は特に買い物客が多く、集会のことを知らずに買い物に来た人たちが、周りを取り囲んで"声援"を送ったりしていますから、そうした人たちまで数えたら軽く1万人は越えてしまいます(お隣の「鼎好電子城」は平日でも一日5万人以上の客流があります)。また、私が「海龍大廈」を後にしようとした正午ごろにも、横断幕やプラカードを持参した5~10人のグループが時より駆けつけてきていました。そうしたグループがまだまだやってくるでしょう。 でも、午前の段階で「1万人参加」の報道はあまりにも大袈裟だと思います。 私はこの集会に加担したり、支持したりしていません。日本人として歯軋りするようなスローガンが叫ばれるのを現場でじっと堪えていました。ただこの集会が日本や中国のメディアでどう報道されるか心配で、できるだけ客観的に見た事実をレポートしました。 もちろん、これからコントロールを失った過激な人たちが、どこでどんな行動を起こすか分かりません。北京にお住まいの日本人の方は、引き続きご注意ください。
by pandanokuni
| 2005-04-09 14:32
| [実録]05年4月反日デモ
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