北京で日本人がカラオケと呼んでいるのは、日本のカラオケボックスとは趣きが違います。通常は男性だけのグループで行きます。個室になっていることには変わりありません。フツーは5人~10人が入れるくらいの広さになっていて、ソファーが置いてあります。
人数に見合った広さの個室に通されると程なくお店のマネージャーが若い女の子を10人~20人引き連れてやってきます。女の子はフツー赤や青や黒や白のチャイナドレスを着ています。お客さんは、その中から気に入った女の子をそれぞれ一人ずつ選びます。それから女の子たちはそれぞれのお客さんの隣に着席します。そして飲み物(通常は偽物ブランドのウィスキー)を注文し、女の子たちがお客さんの飲み物を用意して、一緒にお酒を飲むのです。 あとは、それぞれが選んだ女の子とお酒を飲みながらおしゃべりを楽しんだり、カラオケを歌ったり、歌ってもらったり、個室にいるみんなでサイコロやカードを使ったゲームをしたり、ゲームで負けるとお酒の一気飲みをさせられたり、と基本的にはそういうお店です。 お客さんをアテンドする女の子たちは、通常そのお店に雇用されている従業員ではありません。男性のお客さんと同様、そのお店の女性のお客さん、という立場が建前の場合が多いのです。従って、その女の子たちの稼ぎはお店が保証するのではなく、アテンドされた男性のお客さんからいただくチップが彼女たちの主たる収入源になるわけです。ですから基本的には、より多くのチップをもらえるよう、お客さまによりご満足いただけるサービスをすることになっています。 個室ですからいろいろなサービスが可能になります。罰ゲームがお酒の一気飲みから、服を一枚ずつ脱いでいく、というルールに変わります。王様ゲームも過激になります。ただ、カラオケには仲間や仕事関係者と連れ立って行くのが通常ですから、一線を越えたサービスとなると、通常は場所を代えることになります。それもOKという女の子もたくさんいるわけです。 ということですから、カラオケに行ったにもかかわらず、1曲もカラオケを歌わないでお店を出ることもあるわけです。 私も北京に赴任したばかりの頃は、自らすすんで行きました。でもこの種の遊びはスグに飽きてしまいます。それで半年もするとすっかり興味を失ってしまいました。他にもっと楽しい遊びも見つけてしまい、このカラオケの費用を自腹で払うにはどうしても割高感が付きまとうのです。あの程度の女の子、あの程度のサービスに、あれだけのコストを支払うのは、どうも納得がいかなくなってしまいました。 ですから今では、日本から出張でいらっしゃる取引先の方や本社の上司・同僚に「夜の北京」を案内する必要があるときにしか行きません。 女の子との会話が中心のスナックは、日本語の話せる女の子が何人かいたとしても、やはりお客の日本人のほうが中国語をある程度話すことができないと面白くないのです。中国語のまったく話せない日本からの出張者をスナックにお連れした場合、私はほとんど通訳と化してしまいます。私も疲れますし、お連れした日本人もあまりハッピーではありません。ところがカラオケの場合、最初にお店のシステムを説明してしまえば、あとは放っておいても大丈夫なのです。もちろん、みんなでやるゲームのルールの説明や、店外デートの注意事項など、ポイントごとに対応は必要ですが、あとは男と女。その営みに言葉など通じなくとも何とかなるわけです。しかも、ご案内した皆さんの満足度も比較的高いのです。 接待の場合、公金による支払いが認められます。接待相手が取引先の場合は、その方にチップを払っていただくわけには行きませんから、チップ分も含め全額領収書を発行してもらい精算します。しかし、本社など身内の接待となると、社内的倫理観からかガイドラインからか、そういうわけにはいきません。部屋代・飲み代は公金支出となる場合が多いのですが、アテンドしてくれた女の子に支払うチップは、それぞれが自腹で払うことになります。つまり、自分が行きたくもないカラオケに行って、ガイド役まで引き受けているのに、300元(約4,000円)も自腹を切らなければならないのです。そうは言っても、そこそこ楽しんでいるんじゃない、とか思われるかもしれません。でも出張者をお連れするカラオケって、ホントに楽しくないのです。そもそも、こちらには、その気が無いのですから...払いたくないチップを製造するマシーンでもあるといいのに、と思ったりします。 自宅にインクジェットのカラー複合機があるのですが、日本で3万円ほどで買った割にはカラーコピーもなかなかキレイなのです。こんど出張者をカラオケにご案内するときは、赤い毛沢東さんの100元札で試してみようか、などとちょっと考えてしまいました。でも、写真はホンモノの100元札です、ホントです....
by pandanokuni
| 2004-11-24 18:35
| ひまネタ
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