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[検証]アジアカップ2004決勝戦-7[「君が代」のときのブーイング]
日本人サポータ指定席である第1ブロックの左側・第2ブロックに陣取った武装警察の関係者は、私たちには心強い味方のように思えました。
開会式が始まる前だというのに、第1ブロックを除く五星旗で真っ赤にスタンドからは、中国人サポータの声援とも怒号ともつかない声と国家などの歌声で、比較的静かな第1ブロックに居るにもかかわらず、隣の友人との会話も大声でないと打ち消される状態でしたから。第2ブロックの武装警察の関係者の皆さんは、声援も控えじっとしていました。

でも、突然ブラスバンドの演奏がその第2ブロックから聞こえてきたのです。軍歌や反日歌ではないのが救いでしたが、中国人民を鼓舞するための楽曲です。まさか、第2ブロックの中に武装警察のブラスバンドが隠れているとは思いもしませんでした....

さて、開会式が始まります。スタジアムのスピーカを通して聞こえてくるはずのスピーチは、やはり中国人サポータの声にかき消されてしまい、ほとんど届きませんでした。それでも、国旗掲揚が始まることは分かりました。恐らく司会者が観客に「起立」を求めたのでしょう。同時にスタジアムは、やや静かさを取り戻しました。「君が代」の前奏が聞き取れます。
第1ブロックに居た日本人サポータの多くは、声を最大に張りあげて歌っていたはずです。静かになったスタジアムに「君が代」の歌が響いています。もちろん、私の周りの人たちはみな大声で「君が代」を歌っているわけですから、「君が代」の歌がしっかり聞こえてくるのです。
スタジアムを見渡しました。中国人サポータの多くは起立しています。静かに「君が代」を聞いているという様子には見えません。中国の国旗を振り回したり、周りの人と何か話しているのかざわざわした落ち着かない様子であることは確かです。
ただし、少なくとも私たちの居る第1ブロックでは、組織的なブーイングを聞き取ることはなかったと思います。スタジアム一体となって「君が代」へのブーイングはなかったのです。ざわついていましたが、「君が代」のときは声援より静かな状態でした。
「君が代」の斉唱が終わると、ざわめきがやや大きくなった感じがありましたが、そうした中でも拍手の音も聞き取れました。第1ブロックからではなく、中国人サポータの居る観客席のほうからもです。

「君が代」の時、スタジアム全体がブーイングに包まれるだろう、というある種の先入観を持って、会場に存在していた私にとっては、むしろブーイングを確認するまでには至らないほど、中国人サポータは冷静だったような感じがしました。

その後、中国の国歌斉唱になりました。
  起来,不願做奴隷的人們  
  把我們血肉築成我們新的長城! 
  中華民族到了最危険的時候  
  毎一個人被迫著発出最後的吼声 
  起来!起来!起来! 
  我們万衆一心,冒著敵人的砲火,
  前進!冒著敵人的砲火,
  前進!前進!前進進!
  [拙訳]
   君たちも奴隷になることは望まないだろう、だったら蜂起するしかないんだよ!
   僕らの血と肉で、万里の長城に代わる新しい防衛線を作り上げるしかないのさ!
   僕ら「中華民族」はどんな危機的状況に陥ったとしても
   一人一人が力を出し合えば、きっとその危機を乗り越えることができるはずさ。
   激しい砲火にさらされれようとも、僕らは心を一つにしよう。
   敵の激しい攻撃に向かって、僕らがすべきことは、前進。
   そう、前進あるのみさ!

中国の国家は、明らかに日本と国民党政権を敵視し、それらから人民を解放した共産党を賛美する内容です。しかも[君が代」と比べると元気がある楽曲に仕上がっています。爆発的な音量でスタジアムに響き渡ったことは、言うまでもないでしょう。スタジアム全体がこの元気の良い国歌に包み込まれました。演奏後、私たち日本人サポータは中国人サポータにエールと拍手を送りました。
遡れば、その時と比較しての相対論なのかもしれませんが、「君が代」斉唱のときの中国人サポータは妬けに静まっていましたし、組織的なブーイングは少なくとも私たち日本人が隔離された第1ブロックからは確認できませんでした。

当然、アウエイの国歌のときより、ホームの国歌が数百倍盛り上がるのは、日本と中国の関係を差し置いても、サッカーの大きな国際試合ではよくある光景ではなかったのでしょうか・・・・
by pandanokuni | 2004-11-16 01:47 | [検証]アジアカップ決勝戦
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