「ほっ」と。キャンペーン
ビール飲みますか? 人間やめますか?
中国で製造されているビールの95%にホルムアルデヒドが使用されているという報道は、中国国内でも物議をかもしだしています。

7月5日付けの「環球時報」という新聞がビールメーカー以外の研究所で働いている読者からの投稿として紹介し、ビール業界の関係者がそれを認めたことで、一気に火がついたようです。

恐らく日本で想像する以上に、中国人の"消費者意識"は強力です。買った商品に不都合があると、バンバン文句をつけます。毎年3月15日の「消費者デイ」を挟んでの「消費者週間」の頃には、中国企業はいろいろ対策を練りつつもドキドキしています。
マスコミも遠慮なく"不都合な"製品やサービスのことを叩きのめします。このあたりは大手広告代理店がもみ消し工作を行う日本などとは大違いで、大広告主だからといっても容赦しない場合がほとんどです。政府や党や軍部など"その筋"からの圧力には脆いのですが....

「環球時報」の記事を後追いする形で、中国のマスメディアが一斉に騒ぎ始め、大手ビールメーカーに取材が殺到しました。青島ビールや燕京ビールでは、もちろん報道を否定したのですが、歯切れが悪い対応だったようで、疑いが収まらなかったようです。こうしているうちに日本や韓国にも問題が波及して、中国産のビールの販売を自粛する動きになったようです。

この問題、いよいよ昨日あたりから、いよいよ"その筋"が収拾に動き出した様子です。
7月14日にようやく業界団体が報道を否定する声明を発表しました。
7月15日付けの「第一財経日報」は、"言いだしっぺ"の「環球時報」の報道を批難する記事を掲載しました。
「環球時報」はどちらかと言うと"その筋"の評判がよろしくないメディアで、「第一財経日報」のほうは"その筋"の影響力が強く及ぶメディアだというのも、中国の"分かりやすい点"ではあります....
そして遂に"その筋"の大御所「国家質量監督検験検疫総局」(食品検査部門)のご登場!「中国産ビールのホルムアルデヒドの含有量はWHOが定める基準を下回っており、安全なので、安心して飲んでください」(千龍網)という声明が発表されました。

いまではこの"デマ報道"の責任を問うような方向になっています。
さっそく新華社が"デマ報道"の責任を強く問うような姿勢の記事の配信を始めました。
この"デマ報道"は株価にも悪い影響を与えてしまったし(公安網)、中国の国際的イメージも悪くしてしまったので、「その責任は重い」というわけです。
"長いものに巻かれる"中国メディアは「韓国や日本の皆さん、ビールの検査大歓迎です! 中国はビビったりしません!」などという記事(科技網=中国青年報からの転載)まで出し始めました。

"その筋"がここまで熱心に大々的にやり出すと、余計"胡散臭さ"を感じてしまいます。
そもそもホルムアルデヒドって何なのかと調べたら、要はホルマリン(37%以上の濃度のホルムアルデヒドの水溶液を言うようです)のようです。日本ではシックハウスの元凶としてメジャー・デビューしたようですが、食品に対しても防腐剤としての効能があるとのこと。WHOの下部機関から"発がん性"を指摘されているのも事実のようです(「ホルムアルデヒドの話」で美しく解説しています)。

中国でビールを飲むと、たまに「クスリっぽい匂い」を感じることがありますが、やはりホルムアルデヒドなのでしょうか?いやホルムアルデヒドで無いにしても、別の有害物質が混入されている可能性は充分あるかもしれません....

とは言え、ビールはやめられません!! どうせ肝臓でアセドアルデヒドに変わるんだから(ホルムアルデヒドとは兄弟みたいだけど、危険性は全然違うようなので、まぁどちらもご注意ください)........
今後北京で催される日本人同士の酒宴がちょっと楽しみです、中国産のビールは遠慮されてしまうのでしょうか?
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# by pandanokuni | 2005-07-15 17:24 | 社会ネタ
「ロンドン同時多発テロ」と「南京/通州事件」と「人殺しの"ルール"」
なぜ人を殺してはいけないのか?
たしか「よのなかのルール」という本で宮台真司さんが書いていたと思うのですが、人類の歴史上そんなきまりは存在していなかったらしいです。
むしろ人類には「あなたの敵は殺さなければならない」「あなたの味方は殺してはいけない」と言う二つの大きな原則があった、と言うお話は、非常に明確で真実を突いているように思えました。

歴史上戦争においては、敵を殺すことが"正義"でした。人類のDNAには"人を殺してはいけない"という先天情報が組み込まれてはおらず、一般的な動物本能である<敵を殺すこと=必要>という情報が残されているのでしょう。<味方を殺すこと=NG>は、後天的な社会史の中で浸透してきた"種保存"のための知恵なのかもしれません。

ところが、「戦争にはルールがある」と言われます。つまり古代国家勢力が隆盛した以降は、「あなたの敵は"ルール"を守りつつ殺さなければならない」ということに変わっていきました。
現代においては、「国際法に準じた戦闘行為における殺人はOK。」「法治国家による死刑はOK。」という具合です。
果たしてこれは"人類の進歩"と言えるのでしょうか。

つまり、テロは「あなたの敵は殺さなければならない」と言う原則に基づいているのでしょうが、「"ルール”を守りつつ」と言う部分に違反しているということになるので、NGになります。
テロリストを見つけ出してきて、司法の裁きにより死刑にするのは、「あなたの敵は殺さなければならない」しかも「"ルール"を守りつつ」のどちらにも適合していますから、OKになります。

ロンドンの同時多発テロには多くの方々が強い憤りを感じていると思います。でもほとんどの人は「あなたの敵は"ルール"を守りつつ殺さなければならない」という規則に反した"テロ行為"だから、そう感じているのではなく、単純な意味で「人が人を殺したから(傷つけたから)」悲しく感じたり、憤りをおぼえたりしているのではないでしょうか。
主要国の指導者たちが一堂に会して「テロ行為は決して許されるものではない」と述べているとき、「こちら側は"ルール"をきちんと守って敵を殺してやるぞぉ」と聞こえてきませんか。テロに憤りを感じている多くの人たちは、そのことを望んではいないと思います。

7月7日はいわゆる「盧溝橋事件」が勃発した日です。対日戦勝60年を目前に中国では、日中戦争の話題が盛り上がってきました。日本でもそうした中国側の"言い分"に反対する話題が盛り上がっていくでしょう。
日中戦争の発端となったこの「盧溝橋事件」のいきさつについても然り。そして「南京事件」、犠牲者の数とか国際法違反とか。さらには「通州事件」。大きな争点は"事実認識"ではありますが、議論の背景には「"ルール"を守った」殺人かそうじゃないか、と言う問題が付き纏っていると思います。

"人類の進歩"により新たに付け加えられた項目「あなたの敵を殺すときには、きちんと"ルール"を守って」が如実に"成果"をあげたのは「東京裁判(極東国際軍事裁判)」ではないでしょうか。"ルール"を守らなかったから「悪者」になってしまい、"ルール"に基づいて殺された人たちがいました。
でもその"ルール"って絶対的な真理なのでしょうか?
いまだにシコリが残っているのは、この裁判の裁く側と裁かれる側の関係の"特殊性"とともに、殺人のルールには権力による"恣意性"が介在するからではないでしょうか。

テロのニュースに接して悲しくなるのは、それが殺人行為だからでしょう。テロリストや彼らを支援する国家に対して、米英などが"ルール"をまもった殺人行為(報復攻撃)をやっているというニュースに接しても、悲しく思う人がきっとたくさんいるのではないでしょうか。
つまり"ルール"を守ろうが、守るまいが、「人を殺す(傷つける)」ことはNGだと思っている人たちのほうが圧倒的に多いのではないでしょうか。ですから、"人類のきまり"を更に進化させるべきでしょう。
「あなたの敵も殺してはいけない」

でも、"敵"を排除すること自体、人類の本能のような気がします。だとすれば、"敵"をつくらない方向に進化していかなければならないのでしょう。
お互いに理解し合い、尊重し合えば、「殺さなければならない"敵"」はいなくなって行くのではないでしょうか。或いは全人類共通の"敵"が現実的なものになって初めて「人類みな"味方"」になるのでしょうか。
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# by pandanokuni | 2005-07-08 17:38 | 社会ネタ
中国在住の皆さん、"生卵"食べていますか?
取引先のおじさんが体調を壊したそうです。下痢、嘔吐、発熱が続き、外人向けクリニックで「細菌性腸炎」と診断。3日間点滴を打ち続け、何とか1週間ほどで回復されました。
「何か危ないもの食べたんでしょう」と尋ねると、「トンでもない!私は歯磨きのうがいをするにも、タンクの蒸留水を使っている」とのお話。
このおじさん、北京に赴任されて半年ほど経ちますが、ホテルなどの高級レストラン以外では中華料理は食べないし、高級オフィスビル内の社員向け食堂ですら"怖くて"昼食をとったことが無いそうです。ですから、北京人御用達のローカル向けレストランや屋台などで食事をするとは思えません。一応浄化装置を通した水が蛇口から供給される、外国人向けマンションに住んでいるのに、口に入りそうな水はすべて、ポリタンクの蒸留水を利用している、という徹底ぶり。それでも何故か「細菌性腸炎」になっちゃったのです。

中国の衛生環境は日本と比べるとよろしくはありません。食の安全も怪しげですから、北京に住んでいる日本人の方々は、"食べ物"などにいろいろ気を遣います。でも、気の遣い方は人それぞれです。
このおじさんのように、"日本レベル"の衛生環境が整ったレストランでなければ外食しない、と言う方もいらっしゃいます。でも、歯磨きをするにも蒸留水を使っている、というのはちょっと潔癖すぎるような気もします。

海外生活では、みんなそれぞれのスタンダードに基づいて、自分を守っているのでしょうから、"度が過ぎている"とか"甘過ぎる"というのは不適切かもしれません。
私は歯磨きのときは蛇口の水でガブガブします。でも、蛇口の水をガブガブ飲むことは控えています。例えば、インスタントラーメンを作るときは蛇口の水を使います。でもブロック・アイスを作るときは、タンクの蒸留水を使います。
レストランはローカル系まったくOK、屋台も大好きです。路地裏の隠れた食堂が安くておいしかったりするのです。ただし、お客さんの多いレストランに限ります。そして、料理が熱いことが条件。ぬるかったり、なま焼き・なま煮えのときは抗議するか食べません。もちろん、汚いしお客さんも居ないようなレストランはさすがに身の危険を感じます。それに、生モノは路地裏のレストランや屋台では遠慮しておきます。
また、焼きたての羊肉串は食べますが、露天商が売り歩くサンザシ飴はやめておきます。
料理に使うお肉は自由市場で買うのが好きです。外資系スーパーのパック詰めでないと怖くて....という方も多いのですが、騒然とした自由市場の中のお肉屋さんにも、"ヤバそう"なお店とそうでなさそうなお店があって、大きな肉の塊を好きなところを好きな量だけ切り分けて買えるのが魅力的です。野菜や果物も、北京人が良く行くような自由市場なら、私は平気です。馴染みになるとトマト1個、ネギ1本から売ってくれますし。でも、こうした自由市場はどんどん無くなりつつありますが.....

私のスタンダードはこんなものですが、北京に来て8年間、"食あたり"のような病気は一度もしたことがありません。新疆でも西藏でも随分怪しげなレストランで食事をしましたが、身体を壊したことはありません。

身内で話題になるのが「生卵」についてです。卵の殻には細菌や寄生虫がついていて、割ったときに生卵に混入してしまう、以前北京でとある日本人が生卵が原因で苦しんで亡くなった...という"伝説"があるらしく、中国では絶対に食べないという知り合いがいます。以前、高級日本料理屋ですき焼きを饗することになったのですが、その時も彼は生卵を使いませんでした(そんな彼に限って、下半身に関しては驚くほど無防備だったりするのですが...)。
生卵ぶっ掛けご飯が大好きな別の知人は、卵の殻を洗剤でごしごし念入りに洗ってから食べるそうですが、割ったときに誤って殻が混じったときには、それを捨てて再チャレンジするとのこと。
私は、というと、スーパーでパックで売られている卵であれば、そのまま使ってしまっています。

体調や免疫など人それぞれ条件が違いますので、無理せずにローカル・ライフを楽しんでもらいたいと思います。
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# by pandanokuni | 2005-07-04 23:52 | 社会ネタ
サイパン"慰霊の旅"は、日中関係にマイナスでは無かったと思います。
日本企業の中国投資熱を焚きつけてきたはずの日経さんが、ここのところ中国に手厳しくなってきましたね。大前さんとつるんで、これからは東欧だ、などと始めちゃうのでしょうか。
日本の主要紙は中国の反応を黙殺している感じですが、日経だけは「『侵略を美化』と批判・両陛下の訪問で中国紙」という見出しで報道していたようですね。

でも私が知る限り、この件に関する中国の報道はかなり抑制された雰囲気がありました。北京の反日急進派ともいえる「華夏時報」が「日本の右傾化の標」とする論評を28日に掲載し、いくつかの地方紙が転載しましたが、この論調に続く記事は主要紙には掲載されていないようです。「北京晩報」などは短く事実関係を述べ、UPIの「国内向け行事だ」と言う論評のみ引用していました。

28日になって、韓国人慰霊碑訪問に関する報道が目に付くようになりました。CCTVの『国際視察』というニュース番組は共同通信社の報道を引用する形で、サイパンの韓国人協会会長の"声"を紹介し、新華網が転載し、地方紙がそれを後追いすると言うスタイルだったようです。
ポイントは:<在サイパン韓国人協会は訪問に抗議しようとした。>また、<事前に韓国人慰霊碑の訪問と謝罪を強く要望した。><韓国人慰霊碑の訪問は"突然"の日程変更により実現された。><韓国人慰霊碑での写真撮影は、日本側によって禁止された。>の4点でした(Baidu News検索結果を参照)。

28日の中国外交部定例記者会見で劉建超報道官は、「韓国の戦死者をも追悼した」ことに関して、最大限の評価とも受け取れる発言をしています。在日本中国大使館のHPの日本語訳は、ちょっと回りくどくなっていますが、中国語の原文を見る限り、「(サイパン慰霊の旅に)関係した手配は、歴史問題の正確な認識に基づいて行われているはずで、歴史問題に対する責任をもった態度に基づいているはずだ」と受け取れます。非常に肯定的な発言と思えます。

そして、ことしの”教科書問題"、更には反日デモの火付け役とも言えそうな「国際先駆導報」は6月30日付けの紙面で"慰霊の旅"を特集していますが、サイパン訪問に抗議して謝罪を求める横断幕まで用意していたサイパン在住の韓国人が、日本の象徴の韓国人慰霊碑訪問に"感動した"とまで書いています。まぁ、それ以外の部分は日本人に手厳しい内容ではありますが....

アジア諸国への悪影響が懸念された"慰霊の旅"ではありましたが、韓国人慰霊碑に訪問されたことで、ここ中国における論調は、予想以上に冷静なものになっている感じがします。この国も、日本の象徴たる存在に対してまで尊大な態度をとることはしないのだと信じたいと思います。批難の矛先を小泉さんをはじめとする"一部の右傾化した指導者"に絞ることで、二国間関係のこれ以上の悪化は避け、関係改善の糸口を温存しておきたい、と言う気持ちがあるのではないでしょうか。

万歳クリフに向かって手を合わせるお二人の写真が、中国の新聞やニュースサイトにも掲載されています。小泉さんが靖国参拝について理解してもらえるよう努力する、とおっしゃるより、何とも説得力のある映像です。この写真で"慰霊の旅"の真意が、少なからぬこの国の人たちに伝わったのではないか、と思うのです。
ただ、これで一安心とは思えません。7月から反日イベントは目白押しですから....
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# by pandanokuni | 2005-07-01 00:35 | 政治ネタ
中国のテレビ生中継(直播)はほとんど"生"じゃないでしょ....
イギリスのBBCが、予期せぬ悲惨な映像がオンエアされないように、ニュースの生中継などの時間を遅らせて放送する方針を明らかにしたそうです(asahi.com)。ロシア北オセチア共和国で起きた学校占拠事件の生中継では、逃げ惑う子どもたちの悲惨な姿だけではなく、上半身裸の女の子の映像まで流れてしまい、ネット上で不謹慎な話題を撒き散らしていました。そんな反省もあって、現場からの生中継映像を編集デスクがチェックしてからオンエアすることにしたのでしょう。

ディジタル技術が進歩して、こうした生中継の"ディレイ"放送もごく簡単な操作で行えるようになりました。松井さんの打席に急な来客があっても、ライブ感覚で見れるテレビと同じで、ハードディスクに記憶しつつ再生すれば良いだけの話です。
"生"で入ってくる映像を編集者がチェックして、5秒なり10秒なりのタイムラグを置いて再生、つまりオンエアする。問題になりそうな映像が入ってきたら、あらかじめ用意しておいた別の映像かスタジオのカメラに切り替える。こうした作業により"予期せぬ悲惨な映像"のオンエアを防ぐことができるわけです。

でもこれを"生中継と"称して、画面左上に"Live"などと表示するのは良くないでしょう。
BBCは「"予期せぬ悲惨な映像"がオンエアされないため」とおっしゃっていますが、この手法は様々な目的で利用することが可能です。例えば、予期せぬ発言がオンエアされないためとか、政権側が国民に見せたくない映像をカットするためとか。即ち「検閲」です。
録画映像だと分かっていれば、賢い視聴者は、そこには編集権が存在し、編集者の"意図"が介入していることを前提に見ることもできるでしょう。でも生中継だと思い込んでしまうと、より客観的で真実に見えてしまうはずです。もちろん生中継とは言っても、カメラのアングルによって伝わる情報は大きく違ってきますが....

こちら中国では"生中継"のテレビ番組が以前より増えました。スポーツ中継や大型コンサート、更に政府関連のプレスコンファレンスなど、生中継(直播)と称して放送されています。でも実際は、スタジオからのニュース番組などを除き、ほとんどが"ディレイ"による中継放送です。
いちばん分かりやすいのがサッカーの国際試合。アジアカップのときも、ワールドカップアジア最終予選のときも、ほぼ全試合をCCTVが"生中継"していました。日本戦は、NHKのBSでもCCTVでも同時に中継されている場合があります(NHK BSの受信は違法性が高いのですが)。NHKのBSではキックオフされたのに、CCTVにザッピングしてみるとまだ試合が始まっていないようなことがしばしばあります。"ディレイ"の時間はまちまちで、5秒から40秒くらいが多いようです。オリンピックの中継もこんなわけですから、中国チームの金メダル獲得の瞬間を中国の視聴者は30秒ほど遅れて知ることになります...でも、見ている人はこの映像が"生中継"だと思い込んでいるのです(NHKのBSにしても、試合会場からの衛星伝送、中継基地からの衛星伝送などにより、1秒くらいは遅れて届いているのですが)。

最近、政府関連の"重要な"プレスコンファレンス(記者会見)がテレビで"生中継"されることが増えていますが、これも"ディレイ"で放送されています。3年前SARS(新型肺炎)が流行していた際、北京市政府は定期的にプレスコンファレンスを開きテレビで"生中継"していました。こうした会見はSINAやSOHUなどのポータルサイトでもテキスト・レポートにより"生中継"されています。会場にノートPCを持ち込み、発言の内容をテキストにしてそのままサイトにアップリンクしているわけです。私はポータルサイトとテレビの"生中継"を同時に見ていたのですが、ポータルサイトのほうが先に"質問記者"の名前を表示していたことがありました。"生中継"のテレビ映像ではその前の記者の質疑が続いていました。多分1分以上"ディレイ"して放送していたのでしょう。
昨日は中国証券管理委員会の尚主席のプレスコンファレンスをCCTV-4が"生中継"していましたが、あれもきっと"ディレイ"でしょう。旧正月の大晦日の夜、日本で言うと「紅白歌合戦」みたいな番組をCCTVが生放送するのですが、あれも多分"ディレイ"のような気がしてなりません。新年のカウントダウンがあったような気がしますが、うまく時間調整しているのかもしれません。

中国の"生中継”のほとんどは"ディレイ"になっているのに、画面の左上隅には"生中継"を示す「現場直播」というテロップが誇らしげに表示されています。"生中継"であっても、当局が"見せたくない"映像を放送しなくて済むシステムになっているのです。
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# by pandanokuni | 2005-06-28 12:30 | 社会ネタ
<Cool Biz>日本では"掛け声"止まり、北京ではしっかり実践中!?
日本に出張に出かけるのにちょっと悩みました。
NHKニュースで見る限り、日本では"クールビズ"が進行中で、小泉さんも議員の先生方もノーネクタイ、ノー上着。経団連の会長さんまでが"クールビズ"ファッションをアピールしているようですから、お役人さんだけではなくて、民間企業のビジネスの世界もノーネクタイは当たり前の雰囲気....という感じの報道振りです。
日本の本社に、ネクタイとスーツ姿で顔を出したら、「さすが中国帰り、日本のマナーをわきまえてないね...」なんて、同僚の"イジメ"に遭ってしまうのではないかと心配でしたし、かと言って日本で打ち合わせする際に、上司がビシッとスーツ姿だったりすると、「日本に遊びに来てんの?」などとお小言を言われそうで心配でしたし...。
結局、スーツ対応の準備をして日本に出かけることにしました。

"大は小を兼ねる"と言うわけでもありませんが、場違いだったらジャケットを脱ぎ、ネクタイをはずせば済むように、一応それなりにスーツ姿で決めて、本社に出かけることにしたのは大正解でした。
久々の通勤ラッシュ、中央線の電車に揺られる日本の"リーマン"の姿は、以前とまったく変わりありませんでした。若い"リーマン"ほどダーク系のスーツで、ライト・グレイのジャケットを着た自分がむしろ浮いてしまっている感じ。日本では入社1~2年目の若いOLも妙に地味なスーツ姿が多いようで、これってリクルート・スーツの使いまわしなのでしょうか....
とにかくNHKでアレだけ報道されていた"クールビズ"ってどこの国のお話、と思うくらい、ほとんど皆さんスーツ姿です。

会社は一応ギョーカイ系だから、きっと状況が違うだろう、営業も含めてクールにノーネクタイ・スタイルを決め込んでいるんだろう、と少し期待してエントランスに入りました。が、以前とちっとも変わりません。案の定、本社の上司もいつものようなスーツ姿で、ネクタイを締めてきた私はホッとしてしまいました。
日本の同僚に聞くと、「クライアント企業の多くがスーツ姿だから、チャラチャラできなくて」と言うこと。なのにオフィスは28度の省エネ温度にエアコンが設定されてしまうので、蒸し暑さ倍増とのこと。ま、取引先様がスーツ姿だからこちらもスーツ姿、という悪の連鎖によって、思ったほど"クールビズ"は浸透していなかったようです。
考えてみれば、役所の方々なんてトウの昔から"クールビズ"だったような。先生は体育系と言わずともポロシャツにジャージだったし、地方の役場なんてノーネクタイにサンダル履きがフツーだった。議員の先生がノーネクタイで登場するのも、その延長線上と考えれば、何となく理解できちゃいますね。でも、民間企業はなかなかそうは行かない....
北京の気候に慣れてしまった私にとって、日本の蒸し暑さは地獄で、省エネ設定の会議室でも電車の中でも、じわりじわりと汗がしみ出てくるのでした。

「到着地の気温は36度」と機内アナウンス。夕方6時になろうとしているのに、1週間ぶりに戻った北京の気温は36度もありました。
ウチの会社の営業スタッフは"一応"スーツにネクタイが原則です。でもそんなルールどこ吹く風と言わんばかりに、翌日出社すると中国のスタッフは皆すっきりとノーネクタイ。私はクライアントと面談があるのでビシッとスーツ姿で出勤です。私とクライアントに同行予定のスタッフに、「おいおいノーネクタイかよ」とお小言すると、「没問題(だいじょうぶ)!!」と自信に満ちたお返事。午後に出かける時には、ビシッとスーツ姿に着替えていました。これはアイディアですね。出勤やオフィスでデスクワークしてるときは軽装で良いわけです。

北京では夏の暑いときにスーツ姿で数人が群れて歩いている場合、ほとんど日本人と言っても良いでしょう。欧米系ビジネスマンもルーティンワークではノーネクタイ。もちろんTPOに合わせてスーツ姿にもなりますが。
女の子なんてスゴイです。ノースリーブにミニスカートと露出度最大化!!薄手のスケスケワンピースってのも多くて、イケている場合はセクシーなのですが、イケていない場合も多いのが難点です(ウチの会社ではイケていない場合、イエローカード提示を検討中....)。
ビジネスの場を離れ、庶民空間に繰り出すと、男性は上半身裸かTシャツを乳首の辺りまでたくし上げています。若い女性もスカートを捲り上げてパタパタ風を送ったりしています。真冬には真っ黒系ファッションでモモヒキと毛糸のパンツを重ね着している女の子たちも、暑くなるとホワイト系のワンピースを好み、もちろん"なま足"が当たり前!!
北京では既にCool Bizが実践されているのです。

スーツ姿でタクシーに乗ると、Tシャツに短パン姿の運転手さんが声をかけてきました。「いいとこの会社だから空調がバンバン効いて涼しいんだろぅ。でもオレのクルマはあんまり冷えないから勘弁してなぁ。」
夏場、北京のいたるところで夜の9時10時まで庶民が外にでてシャツ一枚で涼んでいます。マージャンをしている人もいれば、おしゃべりしている人もいる...部屋に冷房が無くて暑いので、外で涼んでいるのです。こうした庶民のアパートまで豊かになってエアコンを効かせるようになったら、原油はますます高騰するんだろうなぁ...などと思いつつ、北京スタイルのCool Bizがいつまでも続いてくれることを秘かに願ったりしちゃいます。
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# by pandanokuni | 2005-06-24 20:40 | 社会ネタ
年収100年分以上のマンションを貢がれたフツーの女の子
部屋探しをしています。
いま住んでいるマンションが6月末で契約期限を迎えるからです。会社の規定家賃が年々低下傾向にありますから、いまのマンションにはもう住めません。仕事の合間を見つけて、いろんな物件を見ていますが、なかなか見つかりません...

ここだけの話(!?)、1997年に私が北京で最初に暮らしたマンションは、1ヶ月の家賃が邦貨で65万円くらいでした。前任者から引き継いだ部屋で、家賃はすべて日本の本社が負担していました。当時は家族と3人暮らしだったもので、3LDKの日本人向けマンションに素直に入居しました。特に豪華とはいえない、日本ではフツー級のマンションでした。当時はそのマンションの入居率が100%で順番待ち状態でした。
1ヶ月65万円の家賃には正直驚きはしましたが、当時としては比較的一般的な料金だったようです。その少し前までは、日本人の駐在員はホテル暮らしが中心だったそうです。北京でも五つ星ホテルでしたら当時のレートで1泊2万円くらいするところもありましたから、1ヶ月居れば60万円くらいになってしまいます。まして、家族と一緒ならばもっと広い空間が必要ですから。

かつて中国では外国人は外国人専用のマンションに住まなければなりませんでしたから、物件も限られ、家賃も貸し手市場でした。その後、外国人の居住制限が緩和され、中国人向けのマンションやアパートにも合法的に住めるようになりましたので、外国人向けマンションの家賃も下がり始めました
本社が定める家賃の上限は、8年前の3分の1以下になりました。しかも、中国で稼いだお金から払うことになっています。
このくらいの家賃ですと、北京で実業家やムービースターが暮らすようなマンションの2LDK(グロス面積で120-150平米)のお部屋を借りることができます。マンション内に設置されたジムやプールの利用もできます。もちろん基本的な家具や家電製品もついていますから、大変恵まれているほうだと思います。
ところが、その家具やインテリアが、どうしても気に入らないのです。

外国人が住むマンションの選択肢が多様化した背景には、中国における中国人の不動産投資熱があります。お金持ちの中国人は、高級マンションを購入して、賃貸に出しておき、オリンピックあたりまでに売り抜けよう、という魂胆ですから、個人オーナーの空き部屋がたくさん流通しているのです。個人オーナーは、だいたい自分の好みで内装して、家具や家電を入れて、店子が来るのを待ち受けています。でもこれが、日本人の私にとってはどうしても落ち着かないインテリアばかりです。豪華なヨーロッパ調だったり、シノワズリーだったり、いろいろあるのですが、日本人の友達を呼ぶのに自分のセンスを疑われてしまうようなものばかり....そんなこんなで、もうすぐいまの部屋を追い出されるのに、新しい部屋が決まらず焦っています....

そんな話をウチの中国人スタッフ(男性)としていたら、彼が「○○さんの部屋を借りたらいいんじゃない?」と言います。○○さんはウチの中国人女性スタッフで、私的には社内でいちばん可愛いと思っている女の子です。受付嬢として入社し、いまは行政部(日本で言う総務部のような部署)で社内設備や備品の管理などを中心に働いている、入社3年目23歳の社員です。
その○○さんが、私も不動産屋さんの紹介で下見したことのある北京市中心部の高級マンションに部屋を持っていると話。しかも200平米で、まだ内装や家具の設置も済んでいないので、私の好みにアレンジできるはず、と言うのです。そのマンションは、どう考えても購入価格で平米あたり1万2,000RMB以上はしますから、安く見積もっても250万RMB(約3,500万円)くらいの物件です。
私はその話をしてくれた中国人スタッフに「○○さんち、お金持ちだねぇ」と言いました。すると彼は「いや、彼氏が買ってくれたんだって。」だって!!じゃ、とっととその彼氏と一緒にその部屋に住めばいいんじゃないかと思いましたが、「まだ結婚するかどうかも分からないらしいよ」と言う状況らしいのです。

○○さんは私が見る限り、可憐で純粋なタイプ。難しい仕事ではないにせよ、きちんと仕事をこなしますし、昨年は仕事を終えてから学校に通って、CADを学び、いずれはインテリア・デザインの仕事をしたい、などと言っていました。私がつまらない冗談など言うと、頬をピンクに染めてしまうような感じ。社員旅行なんかでは、ウチのコピーライターの純朴そうな男の子と仲良さそうにしていて、もしかしたら二人はデキているのかなぁ、などと微笑ましく思っていました。
ところがです。まぁ彼氏が居るのは仕方ないにしても、3,500万円のマンションを惜しみも無く買ってあげられるような彼だったとは...
確かに北京のこうした高級マンションは、金持ちが"愛人"のためにプレゼントする場合が多いのです。ただ、金持ちの"愛人"はモデルや女優の卵が通常で、稀に夜総会出身者という感じでしょう。○○さんは、どう見てもそうした"愛人"タイプの女の子ではないのです...

その後、社内で情報収集をすると、○○さんの彼氏は20代半ばの未婚の実業家。インテリア・デザイン会社(ま、内装屋さん)の経営者だそうです。結婚を前提にお付き合いしているらしいのですが、プレゼントされたマンションには、結婚の"縛り"は無いそうで、仮に○○さんが他の人と結婚してもそのマンションは○○さんのモノになる、と言う状況らしいです。
○○さんは四大卒でないし、総務系のスタッフなので、1ヶ月の手取り給与は2,000RMBほどですから、○○さんがプレゼントされたマンションは彼女の年収の100年分以上ということになります。実業家の彼にしてみたら、税金対策だったのでしょうか.....

この話を聞いて、虚しさ100倍状態です。実は○○さんに秘かな期待を寄せてたこともあります。私の中の"悪い自分"が、地位と日本人としての財力にモノを言わせれば....なんて考えていたことも。でも私には○○さんにマンションをプレゼントする財力なんてあるワケ無いし(もちろん、そんな気も無いのですが)....
○○さんが"所有"する200平米のマンションと同等の部屋は、不動産経由の情報によると"予算オーバー"で、私には賃貸すらできないのです。
ちなみにこういう話、中国人スタッフ同士では特に"隠し事"でも"自慢話"でもないようで、フツーに話されているのも不思議。私は○○さんにこの話題で直接話しかけることが、どうしてもできません。
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# by pandanokuni | 2005-06-08 00:11 | 社会ネタ
16年目の6月4日に、日本メディアは何を期待していたのでしょう?
6月4日のNHKニュースは不思議でした。
"事件"から16年を迎えた天安門広場で、「目立った動きは見られていない」と言うことを大きなニュースにしていました。更に「警備もほぼいつもと変わらない」状態であることを、08年の北京オリンピックに向けて、国際的なイメージ低下を怖れた措置、などと解説していました。NHKの海外向け放送プレミアではほぼ1時間毎にニュースがあるのですが、このニュースが始まるたびにいつもながら中国では"ブラックアウト"してしまいました。

実際は先週末、北京市内に配置された警察官の数は"普段"より圧倒的に多かったと思います。天安門広場はほぼいつも通りだったのかもしれませんが、少なくともその周りは"普段"以上の警備体制でした。4日も5日も長安街(広場に通じる通り)をクルマで走りましたが、運転手さんも、「さすがにきょうは警察が多いなぁ」と言っていました。
警備当局は、天安門広場周辺に防御線を張って、"本丸"を敢えて手薄にしていたのでしょう。NHKはその"本丸"だけを見て、"いつもどおり"平穏と報道してしまったわけです。
以前も書きましたが、地方からの陳情隊やら民主化団体やら宗教集団やらの政府にとって面倒な"お客さま"は"本丸"である天安門広場や中南海にたどり着く前にお引取りいただく、と言うのが、いまの北京の警備方針になっていると思います。そうした"情報"が入ったり、当局にとってヤバそうな状況の日には、北京市内の駅や道路の"チェックポイント"に公安関係者がワンサカワンサカ屯っています。やですから、"本丸"の様子だけ取材して"いつも通り平穏だ"なんて、報道するのは正確ではないと思います。

日本のテレビはNHKしか見れないので、他の日本メディアがどうなのか一概には言えませんが、少なくともNHKの報道ぶりは、"何も起こらなくて残念だった"というように私の目には映りました。或いは、"何も起こらなくなったから、北京オリンピックは大丈夫だ"と太鼓判でも押したつもりだったのでしょうか。
4月に北京で反日デモが盛り上がった翌週以降の週末、北京に住む日本人は"何も起こらなくて良かった"と心から思えたはずです。
でも89年の事件を民主化運動とその弾圧として捉えた場合、16年目のその日に、何か起こるべきだったのか、何も起こらずに良かったのか、いったいどっちだったのでしょうか?

夕べ一年ぶりにカーマ・ヒントン監督の「天安門」というドキュメンタリー映画を見ました。随分昔日本の映画チャンネルで放送していたのを録画したものなのですが、北京に来てからいつもこの時期に見てしまいます。この中国系アメリカ人の監督は、政府だけを"悪者"としては描いていません。明らかにも学生にも"非"があったと考えているようです。
このドキュメンタリーが描く16年前の学生たちの行動は、4月に北京で私が目の当たりにした反日デモの参加者の行動と同じように映ります。16年前の彼らも"愛国無罪"と叫んでいました。そしてその"顛末"も似たり寄ったりです。
1989年5月19日、失脚したての趙紫陽さんが広場の学生の中に姿を現し、涙ながらに「手遅れです。この批判は甘んじて私が受けることになります」と呼び掛けるシーン。趙紫陽さんに着いて来て彼の後ろにいるのが温家宝さんでした。書物で学んだ民主主義ゆえに、実践しようとしてもチグハグになってしまい、いかにインテリたちとは言え衆愚化してコントロールを失ってしまった学生運動。温家宝さんは、現場の空気を感じた数少ない"生き証人"のひとりであるわけです。
アメリカ的な民主主義の押し付けが、この国ではいかに危険なのかも、このドキュメンタリーと4月の反日デモが物語っているように思えます。
そう考えると、6月4日のあの場所で"何も起こらなかった"ことが、私には"良かった"と思えてしまうのです.....
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# by pandanokuni | 2005-06-06 22:45 | 政治ネタ
「電車男」、中国で出版されていたんですね。
北京で一番大きな本屋さんは、王府井にある「新華書店(王府井書店)でしょう。語学学習機とか文房具とかマッサージチェアまで売ってはいますが、6フロア全部が基本的に書籍販売です。そもそも数年前まで、中国で本屋さんと言えば、この国営の「新華書店」しか認められなかったのです。
私は月に一度ほど、この本屋さんに出かけて、どんな本が売れているのかチェックしています。ま、いまの中国では「経営管理学」とか「成功術」みたいな本が、どこの本屋さんでもフロント(お店の目立つ場所)に平積みされていますが、その中でも一時幅を利かせていた「不動産」関連の書籍が勢いを失っていた感じを受けました。この4月に上海の不動産市場が暴落の兆しを見せてから、不動産投資熱が一気に冷めて、不動産のお仕事も先行き厳しい、と言う見方なのでしょう。

b0047829_19403057.jpgこの本屋さんの3階の外国文学コーナーの片隅に、日本文学の棚があります(中国語に翻訳された日本文学)。分類としては「韓日文学」になっていて、幅2mくらいの両面書棚の片面が日本文学と言う感じ。エンドに1m×1mくらいの平積みコーナーがありますが、ここはもう韓国の青春小説の翻訳版が並んでいて、日本の本は一冊もありませんでした。
中国で人気の日本作家としては、まず村上春樹と言うことになるでしょう。人気だから翻訳版がたくさん出版されているのか、翻訳版が数多く出版されているから人気なのかは分かりませんが、「海辺のカフカ」あたりまでは中国で出版されています。あと中国語版が多い作家としては渡辺淳一が挙げられます。比較的新しい作家としては、江國香織モノが3作品ほど置いてありました。

ちょっと、びっくりしたのは、なんとあの「電車男」の中国語版が既に出版されていたことです。上海世紀出版集団傘下の学林出版社から今年の5月に出版されたようです。奥付にはしっかり、Published under license from Shinchosha Ltd.と書いてありますから、"正規版"に違いありません。翻訳版の出版は著作者(作家先生)の理解がもっとも重要なわけで、さすが電車男の中野さん、って感じがしました。
中国語版の装丁はかなりロマンティックで、エルメスを想う電車男がかなりオタッキーな雰囲気を醸し出しています。2チャン用語がたくさん出てきますから、中国語への翻訳も大変だったと思います。

例えば、物語のクライマックス、5月9日の項でスレ住人からの"祝福"の「キター」のAAはまさに、日本人でも理解不能のオンパレードですが、こんな風に訳注をつけて乗り切っていました。

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.   !、, '" ,,、◎ ◎ 。 i,   _,._='--..,_,.>
    ヾ 、 `” ◎ ◎  ,!_,="´
      `゙''-''====='''‐'"´
(吉他(ギター)は、日本語で来たぁ(キター)と同じ発音。)


同じじゃないんですけど、ま、いっか。

こういう本こそ、日本の若者が右傾化して中国に攻め込む準備をしているのではないか、みたいな中国の人たちの誤解を解いてくれるはずです。日本の新進作家先生の皆さま、ぜひ中野独人さんを見習って、中国語翻訳版の出版に積極になってください。
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# by pandanokuni | 2005-06-05 19:41 | ひまネタ
ちょっと"愛人"のところに、お世話になることにします....
この「ぺきん日記」を始めたのは、2004年10月のことでした。中国の北京に赴任して、丸七年を迎えようとしていた頃で、北京が仮の住まいとは思えない状態になってしまったので、ここは一つ北京のおもしろネタなどを日記風にブログで公開してみようか、などという想いで始めました。

海外赴任・海外生活となると、そのものが日常とはかけ離れたもののように思われる方もいらっしゃると思いますが、足掛け十年、この北京でもうすぐ八年もそうした環境にあると、もうホントに日常生活そのものになってしまい、日本で暮らしていたら感動するであろうことも、驚くことも、不思議に思うことも、ゲロを吐きそうなことも、フツーに思えてくるものです。
そんなことではいけないと、ここでは当たり前の日々から、小さな感動や驚きや不思議のタネを切り取って、大袈裟にブログで公開することにしたわけです。

ところが、いま中国はいろんな意味で日本人に注目されているようで、ご覧になってくださる方もどんどん増え、仕事や遊びで多忙なときなどは、エントリーが滞るのが申し訳無いような、プレッシャーに曝されたこともありました。
4月9日に発生した北京での反日デモの様子をエントリーしてからは、特にアクセスが増え、ご覧になっていただいている方から貴重なご意見もたくさんいただき、何だか盛り上がってきました。
ところが、中国で反日運動が盛り上がりを見せていた4月下旬のある日、この「ぺきん日記」を置いてあるエキサイト・ブログは中国からアクセスできなくなってしまいました。

この国には世界に誇るインターネット検閲システムがあって、海外のニュース・サイトなど様々なサイトが突然アクセスできなくなったりするので、これもある意味"日常"の一つなのですが、ここ北京からですと特殊な方法を取らない限り更新もママなりません。
それでも、いずれアク禁が解除になると秘かな期待を持っていたのですが、1ヶ月以上たってもアクセスできないままです(インターネットの接続方法によっては、中国からエキサイト・ブログにアクセスできるようですが)。Yahoo!のGeocitiesの中の古くからあるサイトも中国からはアクセスできないままです。ニュース・サイトの場合は、対象となった記事がトップ・ページから外れる数日くらいでだいたい回復するものなのですが、エキサイト・ブログの場合、この国の検閲担当者がアク禁したことを忘れてほったらかしにしたままなのでしょう。
「ぺきん日記」は日本にお住まいの方にもご愛顧いただいているのですが、中国にいらっしゃる日本人の方がなかなかご覧になれない状況にある、というのはちょっと不本意です。日本にいらっしゃる方からは、お叱りを受けそうな内容であっても、こちらに住んでらっしゃる日本人にはヤケに納得してもらえるネタも多いからです。

そんなわけで、この「ぺきん日記」も長い間お世話になったエキサイト・ブログを後にして、最近ネタ切れのLive Doorのほうにお世話になろうかな、と考えております。実は私、もう一つ、中国で実体験しているビジネス・ネタのブログもやっているので、エキサイト・ブログとLive Doorの両方でこの「ぺきん日記」を続けていくのは困難だなぁと思っていますが、当面は双方に同じ内容の記事をエントリーしていきたいと考えております。
"お引越し"というよりは、"二重生活”という感じでしょうか。どっちが"奥さん"かと言われれば、このエキサイト・ブログであるわけで、その奥さんが別のオトコを作ってしまい、私自身はなかなかお家に戻れない、と言う状態になってしまい、そんな可愛そうな私の面倒を見てくれるヒトが居てくれたので、暫らくそちらにお世話になる、と言う感じでしょうか。いつか暖かい家庭に戻れることを信じて...でも新生活のほうが心地よくなるかもしれないなぁ。

ま、ちょっと"愛人"のところにお世話になります、と言う感じですが、そちらのほうもどうかよろしくお願いします!!

ぺきん日記-中国/北京より- (live door版) http://blog.livedoor.jp/gucci_bj/
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# by pandanokuni | 2005-05-31 23:22 | その他