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イラクからご帰還の8人、暖かく迎えられる....
イラクで武装勢力に拉致された中国人8人が、無事中国に帰還しました。中国のテレビや新聞では、一様に"おめでとう"ムードで報道。8人に対して批判的な論評はあまり見受けられません(人民網日本語版)

昨年は日本人も、"ボランティア活動"や取材のため、或いは良く分からない理由でイラクに滞在中拉致されました。日本政府の"外交努力"によって、"無事"帰還された方もいれば、残念ながら殺害された方もいました。その中でも、"イラクの人たちを救うボランティア活動のため"でイラクで人質となった3人の日本人に対して、帰国後"自己責任"を問う批判的な世論が沸きあがりました。

中国における報道によると、拉致された福建省出身の8人の中国人は、"職探しのため"イラクに入ったそうです。しかも何人かは2003年12月からイラクで"職探し"をしていたと言うことですから、まさにイラク戦争本番の真っ只中にリクルート活動をしていたことになります。その後、イラクでアルバイトを転々としていたのですが、なかなか良い仕事が見つからず、帰りの飛行機代も無くなりそうだったので、ヨルダン経由で帰ろうかとレンタカーで移動していたところを捕らえられた、と言うことです。

「何の当ても無く、とりあえず職を探しに危険なイラクに行っていた」なんて話は、日本人には俄かに信じられないと思います。アメリカ企業が中国人を求人して雇っていた、なんてことはさすがにあり得ないような気がするのですが、イラクの石油利権に絡む中国系企業が送り込んでいたのではないか、などと疑ってみたくなるのも当然かもしれません。当初武装勢力側は、「中国がイラクでアメリカの手助けをしているのであれば、許せない」と言うようなメッセージを発していたわけですから、彼らがアメリカの手下ではなく中国(企業或いは政府関係機関)が独自に送り込んできたことが判明したので、解放に至った、と考えることもできそうです。

何しろ、中国政府は「身代金は支払っていない」と言っていますし(払っていたとしてもそうは言わないでしょうけど)、彼らの帰国についても迅速で待遇も良さそうな雰囲気でした。
CCTV(中国中央電視台)のニュース映像を見る限り、福州市の空港に降り立った8人には、中国外務省の局長はじめ地元政府のトップクラスが出迎えに来ていて、暖かく握手などをしていました。到着後"取調べ"や"事情聴取"も無く、空港からチャーターされたバスでそのまま家族の待つ家に戻ったことになっています。中国の政府関係者にお咎めを受けたような感じはありませんでした。CCTVのニュースでは、「イラクは危険なので中国公民は、"できるだけ"行かないようにして欲しい」と言っていました。日本人が人質になったときの日本政府の態度より"国民思い"だなぁ、という雰囲気でした。

前述の通り、中国での報道は"英雄視"とまではいきませんが、"ご無事で何より"という論調です。ニュースサイト(新浪網)のBBSあたりには批判的な書き込みがたくさんあるのだろうと覗いてみましたが、大半の意見は8人に対して好意的で、"飛行機代少しくらい持たせろ"くらいの少し茶化した書き込みがある程度です。

私にはこの8人が中国政府或いは政府系企業によりイラクに送り込まれていた、とはどうしても思えないのです。彼らの出身地や報道映像で見る風貌、雰囲気、彼らの実家などから、外国で出稼ぎして一発当ててやろうと考えている典型的な中国人に思えるからです。こういう人たちはかつて、数週間もトイレも食事もできない密航船で確定した職場があるわけでもない日本に稼ぎにやってきたりしたわけですから、危険なイラクだってへっちゃらです。中国にはリスクを侵してでも外国で一旗上げようと考えている人たちが多いので、中国での報道もBBSの書き込みも比較的好意的なのではないかと思ったりしてしまいます。

ですから彼らに同情的で、日本人と間違えられて捉えられた、なんて(日経Web)報道までされちゃうのでしょう。悪役はいつも日本人ですから....
何か困ったことになると親族同士、友達同士、同郷同士、そして中国以外の国家に対しては中国人同士が強く結束して対応する、これが中国の人たちの習性であることも、付け加えておきたいと思います。
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by pandanokuni | 2005-01-27 13:51 | 社会ネタ
『10人に一人がマイカー』北京の交通渋滞と環境問題。
北京市統計局の発表によると、2004年末の時点で北京市の個人所有自動車台数は129万8千台で常住人口(戸籍は別として実際に常住している北京市民)11人に1台という割合なのだそうです(人民網日本語版)

個人普及率10%、世帯普及率としては25%くらいでしょうか。日本の場合、地方の大学生の自動車所有率で15%程度、富山県あたりではマイカーの世帯普及率が95%といわれていますから、まだまだ比べものにならないと言えばならないのですが、2002年11月に中国国家統計局が発表した北京市の個人所有自動車台数が62万4千台だったことを考えれば、2年で2倍ということですから、やはり凄い状態と言えてしまいます。
たしかに、ウチの会社のスタッフもマイカー通勤が増えています。20代後半のマネージャークラスの半数は自分の自動車を持っています。手取り月給5年分もするクルマがなぜ買えてしまうのだろう、とホント不思議に思えちゃうのですが、中国の場合まぁいろいろあるんでしょう。

北京の場合、そもそも大通りの幅がとてつもなく広かったり、建物ひとつひとつが馬鹿デカかったりして、大通りを挟んだ筋向いのビルまで行くにも、なかなか歩く気になりません。しかも公共交通機関が便利とは言えません。地下鉄とライト・レールは2008年のオリンピックに向けて建設中ですが、現時点では路線も限られ市民の足にはなっていません。ですから、路線バスが主流となるわけですが、幹線路線は便数も多いのですが混雑が激しく、その他の路線は便数が少ない、ということで快適ではありません。数年前までミニ・バス(路線バスとタクシーの中間のような存在)が走っていて、そこそこ便利だったのですが、北京市中心部でももう走れません。タクシーも日本と比べれば安めの料金設定なのですが、最近は北京の地理をほとんど知らない地方出身の運転手さんが増えて、安全で快適な乗り物とは言えない状況です。
そんなワケで北京では、東京とは比べものにならないくらい、クルマがあると便利なのは確かです。

私が北京に着任した8年前、「なんでこんな道幅の広い道路を作っちゃったんだぁ」と思っていた、本線が片側3車線、側道が片側2車線の"三環路"(第三環状道路。東京で言えば、環七くらいの感じでしょうか)も、いまでは慢性的に渋滞しています。5年前その外側にできた"四環路"も、最初の頃はクルマがまばらで、タクシーの運転手さんは天津産シャレードがぶっ飛ぶ限界スピード(時速120Kmまでは大丈夫でした)でビュンビュン飛ばしていたのですが、いまは至る所でクルマの列ができてしまっています。
建設から40年以上経っても環八が環状線として繋がっていない東京と比べれば、北京の道路は凄い勢いで整備されているのですが、それでも自動車の増加の勢いにはついていけないようで、交通渋滞は激しさを増す一方です。

そして最も懸念されているのは環境問題です。化石燃料で走る自動車が増えれば、当然二酸化炭素が排出されます。
世界中のエコロジストたちが、中国の経済成長による世界規模での環境悪化を危惧しています。これは自動車に限ったものではなく、「13億の中国人民すべてが電化生活に入ったら、地球環境は最悪のものになるだろう、だから中国にはCO2排出を食い止める努力をして欲しい」と言う論理です。
冷静に考えると、これはちょっと先進国のワガママじゃないか、と思えたりします。60億の地球民の内で、これまで化石燃料の恩恵を受け地球温暖化を促進してきたのは、恐らく1割程度の"文化的な"人たちでしょう。いまようやく中国がそしてインドが、そうした"文化的生活"を享受できるレベルになりつつある、そんなたくさんの人たちがCO2を排出するようになると地球が壊れちゃう、だからこれからCO2を排出する国は遠慮しろ、何か対策を講じろ、という感じ。
環境対策には一層のコストがかかりますから、後発の中国やインドやアフリカに、こうしたことを求めると言うことは「お前らにクルマや電気なんて必要無い」と言っているようなものではないでしょうか。
平等に考えれば、一足先にCO2や環境有害物質を排出しつづけた国のほうが、一足先に排出を止める或いは抑えるべきだと思うのですが....
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by pandanokuni | 2005-01-25 16:04 | 社会ネタ
『ウサギは巣の回りの草を食まない』
私が北京に着任する前、東京本社の中国人の同僚からもらった、餞の言葉でした。その彼も私同様、決して身持ちの固い奴ではなかったのですが、「中国には"兎子不吃窩辺草"と言う言葉がある。身の回りの女の子に手を出すとロクなことは無い。ウサギですら知っている、って意味だよ。特に社員関係は気をつけなよ。」と言うのです。日本にいた頃、思い当たらないフシが無いわけでもなかった私は、一応中国人朋友のこの言葉を肝に銘じて、北京にやってきました。

駐在して北京で働く日本人は、日本より、そうした"機会"は多いはずです。
まず日本で働いていたときより、仕事上の"権限"が大きくなる場合が多い。中国人の"部下"を多く持ち、その人たちを面接して採用したり、指導したり、査定したりする立場になる人が多いでしょう。また、言葉に不自由な日本人は通訳やアシスタントと行動を共にすることになります。中国では女性、しかも若い女性が職場で活躍していますから、仕事周りに女の子がたくさんいることになるでしょう。
また、"素人"の女の子と知り合う機会も限られてしまいます。日本人の女の子は絶対数がまず少ないですし、中国人の女の子と知り合おうとしても、北京に駐在を始めて当面の間は仕事関係者が中心になってしまうのではないでしょうか。
そんなわけで、身近な女性に手を出してしまいそうになる機会が、日本より一層多くなるのです。"玄人"の女の子だったら何とか逃げ切ることができるかもしれませんが、職場がらみとなると、それは大変です。

私の知る限りにおいても、女性通訳と国内出張に行く間に"できちゃった"り、自社製品のキャンペーンでアルバイトしていた女子大生とねんごろになってしまったり、いろんな日本人がいるようですが、結婚という幸せな(?)結末を迎えるか、どろどろとした話になってもめるか、両極端のようです。特に中途半端な気持ちで手を出してしまうと、双方とも職場に居られなくなったり、日本の本社や家族にまで"醜聞"が伝わるといった、ひどい結果を招いたりします。

中国、特に北方系の女性は、いまの日本の女の子ほど、"ドライ"ではない点に留意する必要があるでしょう。会社の上司とお付き合いすると言う点で、相手のほうも恋愛以外の、例えば仕事上のメリットを期待しているはずだと、たかをくくって"割り切ったつきあい"ができるのだろう、などと男性のほうは考えたりするのでしょうが、実はそうでなかったりします。
このことは、"カラオケ"などのいわゆる"玄人"に属する女の子の場合でも当てはまるようで、心当たりのある日本人男性も多いのではないでしょうか。
ですから、うまく行っているときはまだ良いのですが、男性のほうが一方的に冷めてしまうと、なかなかキレイには別れられなくなるみたいです。まして、男性のほうの気持ちが他の女の子に移ったことを知ったりすると、極端な話、法的手段に訴えられたりしちゃいます。

もちろん、"身の回りの草"を食べちゃっている中国人の男性もたくさんいます。"老板(ボス)"と呼ばれているような男性には身近に特別な関係の女の子を置いているケースが多いようです。ただ私の見るところ、彼らの多くは堂々としています。仕事がらみの夕食会などにも堂々と連れてきて、堂々とホテルの部屋に消えていったりします。また、関係を絶つときには、相当の見返りを補償したりしているみたいです。こういうことは、駐在の日本人男性にはできないのではないでしょうか。

周囲のこうした状況を思い知るに、私は中国人同僚が餞でくれた忠告を忠実に守って(?)ホントに良かったと思っていますし、私自身"下半身スキャンダル"で日本の本社に怪文書が送られることも無かったので、北京で足掛け8年も働いているんだろうと考えたりしています。
そんなわけで、「ウサギは巣の回りの草を食まない」という言葉で諭してくれた彼にはたいへん感謝しているのですが、その中国人同僚はと言うと、いつの間にか日本の本社の同僚女性社員と結婚してしまいました。結婚式に呼ばれたとき、「おまえ、言っていることとやっていること、ちがうんじゃない」と冷やかしてやったのですが、「最後まで面倒をみればいいんだよ」と返されました。
まさに、「最後まで面倒をみるつもりが無ければ、身の回りの女の子には手を出すな」と言うことなんですね(よく考えてみれば、"身の回り"じゃない女の子にもあてはまっちゃいますけど)。
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by pandanokuni | 2005-01-23 00:37 | 社会ネタ
北側国土交通相、中国マスコミに「小泉さんの靖国参拝止めてほしい」と発言。
北側国土交通相の訪中は、日本への観光誘致のため、と書きましたが、もう一つ重要な目的があったのを書き忘れていました。それは日本の新幹線の"売り込み"です。観光資源にしても新幹線にしても、日本を"売り込み"にやってきた北側さんは、さすが自民党系の中国ファンのおじいさん議員とは違うなぁ、と感心してはいます。
ただ、観光誘致の場合、民間企業も自治体も直接的なビジネスの拡大に繋がりますから、政府が支援してくれることはそれなりに有難いのですが、新幹線の場合は決してそうではありません。はっきり言って、民間のほうはあまりおいしいビジネスになると考えていないので消極的なのです。

それはさておき、中国のポータルサイト「SOHU(捜狐)」に「北側国土交通相は、小泉首相がまた靖国参拝することを望まない」と言う記事が出ていました。この記事は、SOHUの記者の質問に答える形で掲載されたもので、「私は小泉さんが靖国神社を参拝するべきではないと希望している」と述べたらしいのです。中国人記者の靖国関連の質問に、言葉を慎重に選びながら時間をかけて答えたそうです。記事によれば、訪中の前に北側さんは小泉さんと会い、小泉さんも日中関係はたいへん重要だ、と話したらしいです。また、北側さんが最も崇拝する政治家は周恩来さんだとも話したそうです。

日本を"売り込み"に来たのですから、当然かもしれませんが、日本の閣僚で首相の靖国神社参拝に対する反対意見を中国側にはっきり述べたのは北側さんが初めてではないでしょうか。彼も出身政党に気を使っている、と言えばそれまでですが。また、そうした記事が中国のポータル・サイトに掲載されたのも不思議と言えば不思議です。

私としては、観光誘致にせよ新幹線にせよ、民間の意思で民間でできることは民間がやれば良いと思ってますし、民間が困っているとき政府が力を発揮してくれるのが理想だと考えています。
ビジネスについて話し合える環境でない時期にのこのこ"売り込み"にやってくるのは、かなり間抜けっぽい感じがしますが、官僚を味方にできない非自民党の閣僚だからでしょう....お役人が出世のことではなく、日本の国益についてしっかりビジョンを持って仕事をしていないと、政権が代わっても政策執行に劇的な変化は期待できないでしょう....
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by pandanokuni | 2005-01-19 18:32 | 政治ネタ
北側国土交通相と阿南大使ののメンツが潰された『日中観光の夜』
日本政府でもようやく海外からの観光客誘致のために重い腰を上げました。国土交通省が音頭をとり、政府関連の独立法人や旅行関係の民間企業を巻き込んだ"Visit Japan -YOKOSO! JAPAN-"キャンペーンがそれです。どこから観光客を呼ぼうとしているのか、と言うと、まずは韓国、次に中国らしいのです。ヨーロッパやアメリカよりも、中国から日本への観光客に期待を抱いているのです。
もちろん、韓国や中国は日本と距離が近いですし、何と言っても中国は人口が多く、お金持ちもたくさん居るわけで、中国人がたくさん日本に観光に来てお金を落としてくれれば、日本経済としてもありがたいのです。ですから、国土交通省は国家予算で韓国や中国で、日本の観光PRを行っています。

ところが中国人が日本に行くためにはVISAが必要です。商用で行く場合は、相手先日本企業のインビテーションなどがあれば何とか短期VISAがもらえるのですが、観光目的で行く場合は、指定旅行会社によるパッケージツアーを使わなければならず、しかも北京市、上海市などの大都市や、遼寧省、山東省、浙江省、広東省など一部の地区の"戸籍"を持った中国人で無ければVISAが取得できません。これは不法滞在による労働市場の中国人化や犯罪の増加を恐れる法務省を中心とする日本政府の政策によるものです。
つまり、同じ日本の政府なのに、国土交通省は『日本に観光に来てください』と言ってるし、法務省は『中国人にあまり日本に来てもらっては困る』と考えている状態なのです。

北側国土交通大臣が、"日本への観光誘致のため(!?)"中国を訪れています。北京、上海、広州を回って、中国政府の観光局にあたる"旅游局"や有力な旅行会社などに観光日本の売込みをするわけです。そのスケジュールには、北側"大臣主催"の『日中観光の夜』と銘打った晩餐会が含まれています。北京では今夜市内のホテルで開催されました。
北側さんや日本から同行してきた旅行関係の民間企業の"お偉方"と、中国の政府、旅行関係者との交流会で、"観光日本"を売り込むためのメイン・イベントです。そもそも相手国の中国で、日本の大臣が相手国をもてなすわけですから、外交慣習上ヘンと言えばヘンな感じがします。でも、日本を"売り込み"に来たわけですから、それもいいでしょう。

中国側の主賓としては、中国国家旅游局の局長が招かれていました。国家旅游局は日本で言うと「省」よりやや格下の「庁」みたいなものでしょうか。それでもここのトップは「大臣」級と言えるでしょう。日本の大臣が中国の大臣をもてなすと言うわけです。
ところが、直前になって国家旅游局局長はドタキャンしてしまって、晩餐会に姿を現しません。日本の大臣のカウンターパートナーとして、中国を代表して挨拶に立ったのは、副局長よりなお格下の「司長」さんでした。「司長」は日本の中央官庁で言うと「局長級」と言う感じでしょうか。さらに、出席予定の準主賓である北京市旅游局局長も姿を現さず、副局長が代理で参加していました。
日本のほうから"売り込み"に来たわけですから百歩譲ったとしても、"正式な"外交現場であれば"非礼"を通り越して"国辱"とも言える中国側の対応と言えるでしょう。日本側は阿南大使も出席したわけですから、中国側の対応は"意図的"としか言いようがありません。さらに、日本政府挙げての"売り込み"を中国人民に伝えてもらうと期待して招待していた中国の主要マスメディアもほとんど取材に来ていませんでした。これでは北側さんと阿南さんとメンツは丸潰れです。


この晩餐会の前に、実は北側さんはその国家旅游局局長と会っています。また呉儀副首相と面談し、「愛・地球博」へ温家宝首相を招待したそうですが、首相の訪日は難しい、と告げられ、小泉さんの靖国神社参拝の話まで、持ち出されたようです((毎日Web))。
関係者の中では、今回北側さんの招待を国家旅游局局長がドタキャンした理由について、台湾の人へのVISA"差別"問題があると考えられています。「愛・地球博」の開催期間中、エリアを限定せず中国人の観光VISAの申請を認めます、と提案したそうですが、それでも台湾の人との扱いに格差が生じます。台湾の人はこの期間中、VISA無しで日本を訪問できることになりますし、VISA無し訪日の"特例"期間はなし崩し的に延長される見込みです。中国政府としては「一つの中国」ですから、"差別"扱いは受け入れ難いでしょう。少なくとも、中国政府は日本人のVISA無し中国入国を認めていますから、日本に対して多いに"譲歩"しているとも言えるのです。
もちろん、靖国問題も影響しているのでしょうけど....

それにしても、「観光キャンペーン」と言う、どちらかと言うと"お祭り"的イベントにまで、政府間交流になるとここまで中国側が頑なな態度に出る、と言うことは、北京でビジネスをしている日本人にとって"危機的状況"に突入した、と思えてしまいます。中国政府の態度を「大人気無い」と思っても何も解決しないでしょう。むしろ態度が徹底している、と受け取ったほうが良さそうです。『政冷経熱』と言われてきた日中関係ですが、このままでは経済まで冷めていってしまうような気がしてしまいます。

中国側の態度は、「非礼」以外の何物とも言い難いのですが、こうした中国の現状を分析せずに、大臣を訪中させて恥をかかせてしまった日本政府の官僚たちも反省すべきです。中国側に相手にされず、大臣と大使が二人並んでコソコソ話し込んでいる姿を見るのは、日本国民として、まさに屈辱と言えるでしょう。
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by pandanokuni | 2005-01-19 00:28 | 政治ネタ
『中国で趙氏死去報道規制…NHKニュースぷっつん!?』 by 夕刊フジ だって!!
趙紫陽さんが"正式"に亡くなられたそうです。この2年近く、香港の消息筋から何度と無く誤報が流され何度も亡くなった事になっているので、10数年前に趙紫陽さんのファンだった中国のインテリ層はすっかり追悼を終えた感じがあります。
そもそも、天安門の時に熱くなった人たちの多くは拝金主義の世の中を渡り歩いて、いまビジネスの第一線で活躍している人たちが多いので、現体制を刺激するような行為は行わないと思います。
もちろん趙紫陽さんは"民主派"のアイドルですが、当時の"民主派"のリーダーたちのその後の中国での評判は決してかんばしくありません。"4000年の歴史”で独裁政権以外はほとんど経験が無い中国大陸の人たちにとって、民主主義を叫ぶ人たちすら"胡散臭く"みえてしまうのかもしれません。
少なくとも北京では趙紫陽さんの死去について、今のところいたって冷静な反応です。

それでも、「中国のニュース・サイトのBBSは書き込みを規制している」と日本の大衆紙までが報道しています。そもそも「NHKニュースぷっつん」なんて、中国では良くある話です。今回の件で、私はまだ"ぷっつん"には遭遇していませんが、恐らく趙紫陽死去のニュースそのものが検閲対象になったのではなく、そのニュースとともに流れる天安門事件の映像がダメなのでしょう。きっと、天安門事件の映像に切り替わる途端にブラックアウトしてしまうのだと思います。
当たり前のことですが、中国では言論の自由が保証されていないのです。韓国国会議員の記者会見強制中止に関しても、こうした原則を踏まえていれば、当然の結末と言えます。言論の自由が保証されていない、と言うことはたいへん不幸なことですが、言論の自由を憲法で保証しているのに、言いたいことが言えない国家だってたくさんあります。

趙紫陽さんの死去をきっかけに、また"民主化"が盛り上がるだろう、或いは言論統制が一層厳しくなるだろう、という希望的観測や、中国の更なるイメージダウンのために、日本ではこうした報道がなされるのかもしれません。でも、中国に関する情報がそうした方向に偏ると言うことは、多くの日本人にとって不幸なことだと思ったりするのです。
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by pandanokuni | 2005-01-17 19:03 | 政治ネタ
海外長期在留日本人は、日本の公的証明が取りにくくなりますから要注意!!
私は北京に足掛け8年「在留」しています。海外に長期滞在する日本人は、日本での住民登録を抹消しますから、住民票が無くなってしまいます。これはかなり不便です。

例えば、日本で運転免許証の更新手続きを行う場合、海外に在住する直前の住所の運転免許センターで更新を行うのは比較的簡単ですが、実家など別のエリアで更新を行う場合、住民票が無いと面倒なことになってしまいます。私の運転免許証は、結果として日本の会社の住所が現住所になってしまいました。「東京都中央区...」が現住所と言う免許証に悪い気はしませんでしたが、日本に戻ったときDVDレンタルのメンバーカードが作れませんでした。運転免許証の現住所が帰国先とが大きく離れていたので、現住所の証明にならない、という理由でした。

b0047829_21115164.jpgもっと面倒なのは「印鑑登録証明書」です。海外に長く住んでいても日本の印鑑登録証明書が必要になることがあるのですが、印鑑証明は住民登録をした自治体で無いと登録も証明書の発行もできません。ですから、海外在留邦人は、その国の日本大使館領事部から「サイン証明書」を発行してもらい、印鑑登録証明書の代わりにします。また、日本には住民登録がされていないことについては、「在留証明書」を発行してもらいます。

「在留証明書」は、現在の海外における住所と、いつからその国に在留しているか、と言うこととを証明してもらうものです。
日本で大きな契約をした場合には、海外在留者でも海外の現住所で契約しなければなりません。また、印鑑登録証明書の代わりとなるサイン証明は、日本における住民登録の連続性に裏付けられていなければなりません。住民登録に空白時期があってはならないのです。従って、「在留証明書」に記載される住所は、契約時の海外における住所と一致する必要がありますし、何時から在留しているかは、日本で住民登録を抹消した日から概ね1ヶ月以上あいだを空けてしまうと有効でなくなります。

私の場合は、1997年11月より中華人民共和国に在留している、と言うことと、現在住んでいる住所での「在留証明書」が必要になりました。
外国に3ヶ月以上滞在する日本人は、その国にある大使館領事部に「在留届」を提出するように、と外務省では呼び掛けています。幸いなことに、私も北京に着任してスグ、「在留届」を提出していましたから、その日から中国に在留している、と「在留証明書」に書いてもらえるとばかり思っていました。ところが北京の領事部の見解は、「在留届は公的証明にならないのでダメ。何のための「在留届」なんだ、と思ってしまいました。
「公的文書」である、中国政府が発行する外国人居留証(グリーンカード)か日本のパスポートで、在留開始時期を確認する必要があるとのことです。私の場合、パスポートも居留証も、在留開始当時から3回も更新していて、現在有効のものには、在留開始時期を証明する記述など残っていません。それでも領事部は「公的文書」が無いとダメと言います。
そこで、居留証を発行する北京市公安局に問い合わせると、昔の記録は記載できない、とのこと。それを伝えに、また領事部に行くと「でしたら、在留開始当時のパスポートを探してください」と言われました。えっ、パスポートってVOID(無効)になったら返却する原則ではなかったのだろうか、パスポートにもそう書いてあるよぉ、と思いながらも、日本の家族に確認したところ、何と物持ち良く1997年当時の穴あきVOIDパスポートが取ってありました。家人がその頃の写真とともに、アルバムに挟んでいたそうです。正式着任前から何枚も中国のVISAや入国記録がありましたが、1997年11月の中国入国記録の「公的文書」による確認が取れた、ということで在留開始時期については、1997年11月にしてあげる、と言うことになりました。

次は現住所の証明です。外国人居留証には昨年6月に引っ越す前の住所が記載されたままです。これは北京市公安局に住所変更届をしなかった私の怠慢によるものなので、慌てて住所変更の手続きをしに行きました。ところが国当局の外国人居留証システムが昨年末から変更になり、居留証が順次廃止されるため、住所変更はできないとのことです。新しく居留証に代わる証明はパスポートにステッカーで貼られ、住所に関する記述は無くなります。ですから、居留証で現住所の証明はできなくなったのです。
そうした事情も説明しましたが、領事部の見解は現住所を証明する「公的文書」が無いとダメとの一点張り。現住所宛の郵便物や公寓(マンション)が発行する「滞在証明」などはダメで、水道、電気、電話代などの住所が入った請求書であれば「公的文書」とみなすそうです。ところが、私の住む公寓(マンション)は、会社契約です。水道・電気代は家賃に含まれています。電話代は自腹で毎月払っていますが、会社契約なので領収書の宛名も会社名義です。もちろん、本人名義のモノで無ければダメと言われました。
それなら私はどうすれば良いのか、と日本のお役人さんに尋ねると、派出所が居住証明書を書いてくれるはずだ、と言われました。さっそく所轄の派出所を探して行ってみると、マンションのオーナーの居住証明と身分証があれば、そうした証明を出すとのこと。
ホット一息して、マンションから居住証明書を発行してもらい、また派出所に出かけました。ところが派出所は、証明を出せない、と言いことになってしまいました。私の住んでいるマンションは居住施設ではなく、ホテルと同じ扱いになっていることが理由だそうです....

結局いまの段階で、北京の現住所を証明する「公的文書」はありません。これが無ければ、日本の大使館領事部は「在留証明書」に現住所を記載できない、と言っています。となると、日本での契約が成立しないかもしれません....

それにしても、この数日間、日中のお役所周りに終始したわけですが、北京市公安局の所轄の派出所(と言っても日本の警察署くらいの大きさでした)の対応に比べて、在中華人民共和国日本大使館領事部の対応の冷たいこと。
結果的には、どちらもお役所的な融通の効かなさでは同等だったのですが、派出所のほうは若い女の子が丁寧に対応してくれて、稀なケースのようだったのか、周りの同僚や上司に熱心に相談し、「あ~すればいい」「この書類が必要だろう」「誰々に確認したほうがいい」など、例の如くの和気藹々の雰囲気で議論してくれていました。何とか発行してあげられないものか、と言う姿勢を感じたのです。
一方親方日の丸のほうは、窓口の中国人女性が流暢な日本語で丁寧に対応してくれたのですが、マニュアルどおりといった感じ。私が興奮気味に事情を説明していて、窓口の女性が困っていても、後ろのほうで上司と思しき日本人男性が関わりの無いような顔してパソコンに向かっています。窓口の女性のほうは事情を察してくれて、ちょっと相談してみます、と何度もその日本人男性の席に向かいます。こんなやり取りが続いてもも、窓口業務の責任者と思われる日本人男性はなかなか窓口に現れず、中国人女性を介しての交渉が続きます。さすがに私の声が大きくなるのを察してか、ようやくその日本人男性が窓口に現れました。そして、彼に対してもう一度始めから同じ説明をすることになりました....

お役所の対応はそう易々と変わるものではないでしょうから、このぐらいにして置いたとして、海外に長く住んでいると、こうした証明が取りにくくなるのは事実ですから、十分注意が必要です。
そして、中国の外国人居留証の新制度では「住所変更登記の際、公安機関は関係する証明を特に発行しない。」とうたっているわけですから、中国の日本大使館領事部では在留日本人の中国における現住所の証明に関する手続きについて、早急に再考して欲しいと思います。会社契約のマンションに住んでいる日本人は意外と多いはずですから。
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by pandanokuni | 2005-01-13 17:26 | 社会ネタ
日本人同士、中国語でやり取りするケータイ・メール。
中国のケータイも多機能になってきました。ケータイ・サイトから画像や着メロの取り込みはもちろん、スチルやムービーの撮影や送受信、MP3プレイヤ付きもあります。でも、一番多く利用されているのはケータイ・メールでしょう。
ショート・メッセージ・サービス(SMS)と言われる中国のケータイ・メールは、通話同様に受信する側も課金されてしまいます。それでも簡単な用件ならメールで済ませたほうが、電話で話すより格安です。
中国人はお祝い事が大好きですから、クリスマス、お正月、春節(旧正月)などなど、事ある度に友人・知人・親戚縁者へと、お祝いのメッセージ・メールを送ります。ケータイ・ユーザーは3億人を越えていますから、春節の時など一人5通ずつメールを送信したとして、15億という凄いトラフィックになってしまいます。

当たり前のことですが、中国のケータイ・メールは中国語対応です。英語もOKですが、日本語は使えません。最近は日本人向けに、日本語メール対応の端末とネットワーク・サービスが登場しましたが、中国語SMSとの互換性が乏しいので、あまり便利とは言えませんから、あまり普及していません。

中国に来たばかりの日本人は、ケータイの操作メニューを英語表示し、日本人とのメールはローマ字綴りの日本語でやり取りする、というケースが多いでしょう。でも、次第に中国語に慣れてくると、中国語のほうが楽になってしまうはずです。
きっかけはカラオケやスナックの女の子とのメール交換だったりします。日本語の得意でない女の子は、中国語の"またお店に来てよね"メールをどんどん送りつけてきます。どうでもよい相手なら無視すれば済むのですが、お気に入りの女の子からのメールにはお返事をしたいと思うでしょう。そうして中国語のケータイ・メールに慣れていくことが多かったりするわけです。

中国語の漢字入力も通常はアルファベットを使って行います。日本語のローマ字表記だと"arigatou"8文字入力しなければならない文章も、中国語のローマ字入力だと"xie"3文字の入力とキー操作1回で完了します。一文字の漢字を確定すると、その文字に続く漢字の候補が表示されますから、漢字を一文字ずつすべてローマ字で打ち込む必要はまず無いのです。ですから、慣れてしまうと、日本語のローマ字表記より入力が楽に思えますし、読む側も意味を理解しやすくなります。

私の仲間うちの日本人同士は、中国語のケータイ・メールでやり取りしています。中国語が完璧ではなくとも、だいたいの用件は伝わります。会社の日本人の同僚からも中国語のメールです。中国語をほとんど分からないで着任し、週に1回1時間大学生の家庭教師から中国語を習い始めた北京新人クンでも、3ヶ月もすれば「体調が悪いので、会社を休みます」「何時にどこそこで待ち合わせしましょう」みたいな用件を、中国語のケータイ・メールで送ってきますからたいしたものです。

出張などで日本に滞在するときは、さすがに日本のケータイで日本語のメールをやり取りするのですが、ひらがな入力だと中国語より入力が面倒に感じてしまいます。例えば"お"を入力するのにキーを5回も押し続けなければなりません。でもローマ字入力だと多くとも4回までです。助詞もわずらわしく感じてきます。同じ意味の中国語と日本語の文章だと、日本語のほうが平均1.8倍の文字数になってしまうそうです。
中国人が話す日本語の典型のような「私、今日、病気、有ルネ」的表現のほうが、実は合理的なんだ、なんて思ったりしてしまいます。

なんだか、自分がどんどん「中国化」していくようで末恐ろしいのですが.....
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by pandanokuni | 2005-01-12 17:01 | 社会ネタ
北京より、ことしもよろしくお願いします。
b0047829_1754914.jpg2週間ほど、インターネットも電話も電気も通らないような環境におりましたもので、ブログのエントリーができませんでした。
この間の世の中の出来事も何も知らないままでしたが、特に大きな不便も感じず、ようやく北京に戻ることができました。幸いにも、インドネシア大津波の直後に親族・知人に消息確認をしてから、出かけましたから、外務省発表の「連絡が取れない邦人」の数に私自身が入ることはありませんでした。

ことしは、プーチンさんが言い出した「反ファシズム勝利60周年」にあたる年でして、これにかこつけて中国でもあぁこぅ盛り上がってしまうような予感がするのですが、みんなで仲良くして欲しいものです。

北京のリズムが取り戻せたら、こちらの話題をどんどんエントリーしていきますので、ことしもよろしくお願いします。
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by pandanokuni | 2005-01-10 16:59 | その他