後ろめたさを感じつつ、増えていく【海賊版】DVDコレクション
きょうは街中のDVDショップで14枚の海賊版DVDを購入してきました。新作もあれば、古い名作もあります。
ライナーノーツや解説小冊子は入っていませんが、プラスティック・ケースにパッケージされているDVDの画質や音質は、正規版のものと変わりません。ジャケットの「ニュー・シネマ・パラダイス」が「ニュー・ネマ・パラダイス」になっていたりしますが....
b0047829_21591755.jpg

14枚で150元(約2,000円)です。北京の道端でも時折海賊版DVDを売っており、1枚8元(約110円)が相場ですが、ほとんどはプラスティック・ケースに入っておらず、再生不能の不良品も多く、その交換もできないので、道端のDVDよりやや割高なのですが、私は街中で堂々と店を構えているDVDショップを多く利用しています。

堂々と店を出して売ってはいますが、ほとんどは正式な権利関係を得て制作・販売していない海賊版です。「ハリーポッタ」シリーズはもちろん、「ラスト・サムライ」も「スパイダーマン2」も「華氏911」も日本で劇場公開される前に、こうした海賊版DVDで観ることができました。私はほぼ毎月1回10~20枚くらいをまとめて購入し、1ヶ月かけて鑑賞しています。私の海賊版DVDコレクションは、400枚を超えてしまいました。
3年ほど前まで中国ではV-CDが主流でした。その頃は海賊版は品質が悪く、コマ落ちしたり、作品の途中で終わってしまったり(V-CDの再生時間は長くて70分ほどですから)、いくら安いからとは言え、映像コレクションとしてはふさわしくありませんでした。しかし、ここ2~3年、DVDが主流になってからは、正規版と同等の品質で再生できるので、コレクションが増えていきました。時折新作で映画館で上映しているものをビデオで撮影した品質の悪いものも掴まされますが、ほとんどの場合、中国国外で市販されているDVDからのデジタルコピーです。

日本で買う正規版の50分の1ほどの価格でDVD鑑賞が楽しめるわけですが、海賊版を購入すると言うことは、違法行為に加担していることになります。北京ではLVやGUCCIなどのブランド品のフェイク(偽物)もいろんなところで販売されていて、駐在員の奥様方の帰国の際のおみやげとして定着しています。日本に持ち込む際、成田空港などで取り上げらてしまったケースもよく耳にします。
ただ、フェイク(偽物)はいくら精巧に作られていたとしても偽物ですが、DVDやCDのような著作権物は内容そのものに価値があるわけですから、違法コピーであっても「本物」と同じことです。海賊版DVDを買って見ることは、「本物」を楽しむために支払うべき対価を支払わないでいる、ということです。
私は、知的財産権を保護するべき業界の端くれで仕事をしているのですが、にも関わらず、海賊版DVDを楽しんでいます。もちろん、後ろめたさを感じてはいるのですが、安いコストで優良な映画やミュージック・クリップを楽しめる、という魅力には勝てません....

言い訳になってしまいますが、特に日本のミュージックCDやDVDの販売価格はどう考えても高すぎるのです。ミュージックCDの場合、制作費の高騰によるものでしょう。映画の場合は、かつて「2次」使用権として、いわば付帯収入の感覚だったDVDの販売収入が、「2次」ではなくなって、主たる収入源としてあてにされるようになったからです。DVDを高価で売りさばかないと制作費を回収できないような枠組みになってきたのです。

音楽や映画製作における構造的問題は全世界的ではありますが、特に日本では顕著です。海賊版対策のため、正規ソフトの売値を高くしなければならない、と言うジレンマに陥っています。Napsterには問題がありますが、あれだけ世界で一世を風靡したSONYのWalkmanがAppleのi-podに取って代わられつつあるのも、ボーナストラックやコピーガードCDなどで高価な正規版に固執してしまった、日本のソフトウェア業界の体質そのものに起因しているのではないでしょうか?

違法行為に加担して、意見を述べる立場でないことは承知しつつ、もっと安価でポップカルチャーを全世界の人たちと共有できるようなシステムを早く構築すべきだと思うのです。
[PR]
by pandanokuni | 2004-11-13 21:12 | ひまネタ
<< [検証]アジアカップ2004決... 潜水艦領海侵犯問題が与えるネッ... >>