潜水艦領海侵犯問題が与えるネット環境への影響
中国でもインターネットは普及しています。03年末のデータですが7,950万人のインターネットユーザーがいます。ユーザーの70%はブロードバンド環境にあります。多くのユーザーは自分のパソコンと会社のパソコンを利用するのですが、お金が無くてパソコンが買えない大学生や高校生はネットカフェでネットします。
こうした環境ですから、世界中のサイトから自由に情報を閲覧できるか、と言うと、決してそうではありません。エッチ系・中傷系は万国共通でしょうから別として、現体制にとって不利になるような情報の収集は、しっかりとコントロールされているのです。

例えば、政府を批判するようなサイトは、中国国内ではスグに当局に摘発されるので、外国にサーバーを置くことになるわけですが、中国からだと接続できないようにされてしまいます。urlやアドレスを頻繁に変えて対抗しているようなのですが、スグに接続できなくなってしまうようです。気功集団「法輪功」のサイトなどが良い例です。
中国政府のどの機関がどうやって対応しているのかは分かりませんが、対応の速さはたいしたものです。
中国語のサイトだけではなくて、海外のニュースサイトなども見れない状態になることがあります。CNNやNews Weekなどの英語サイトが、中国からだと時折つながらなくなってしまうことがあります。
私はてっきり、ネットワークかプロバイダーの問題だろう、と考えていましたが、特定のサイトが頻繁につながらなくなるので、北京にいるいろんな方にたずねてみました。私が繋がらない時は、他の接続環境の方もやはり繋がらない、と言うわけで、ネットワークやプロバイダー固有の問題でないことが判明したのです。
ある中国人などは「よくあることだよ」と言いました。「きっと台湾を支持するようなニュースでもアップされているのでしょう....」って、冷めた感じで。

日本のサイトでも、北京から見れなくなることがたまにあります。特に読売新聞のサイトがときどき接続不能になります。何となく、どんな記事がアップされているのか、想像がついてしまいます。

国籍不明の潜水艦が日本の領海を侵犯した事件が発生してから、何となく日本のニュースサイトへの接続がスムースではありません。きょう一日、会社のコンピュータから、読売のサイトに繋がりませんでしたし、いままた自宅で試しましたが、ダメです。会社と自宅では1次プロバイダーが異なります。
産経のサイトは、バナーとヘッダーだけ表示されるのですが、下部の本文が表示されない状態が続きました。
極めつけは、Asahi.comです。私の知る限り、朝日のニュースサイトが中国から接続規制を受けたことはないのです。きょうの日中もスルスル接続できてました。ところが、お昼休み時、ヘッドラインに<潜水艦、中国方向へ 「大胆、意図的、計画的な行動」>というタイトルを見つけたので、本文を読もうとリンクをクリックすると、「表示できません」になってしまったのです。url(http://www.asahi.com/politics/update/1111/007.html)を直接入力してもダメでした。帰宅後、ヘッドラインから「政治」項目に移動していたので、また試しましたが、接続できませんでした。それから、2時間ほど経った先程になって、ようやく本文を開くことができました。
Asahi.comの側のリンク・ミスということも考えれますが、何となく中国側で接続規制してたのではないか、と疑ってしまいます。中国政府に好意的な新聞社のサイトですから、中国側もトップページごと見れなくするのは遠慮したのかもしれません。

同じように、外国から衛星テレビでも、現体制に不利な情報は規制されています。
中国で正式に見ることができる日本のテレビチャンネルは、NHK総合テレビの番組を中心に海外向けに再編成されて、衛星で配信されている"NHKワールド"のみなのですが、同じような理由でたまに"ブラックアウト"することがあります。番組の最中に画面が真っ暗になるのです。例えば、ニュースやドキュメンタリーで「天安門事件」の映像を放映しているような場合にこうなるわけです。冒頭の4~5秒間はその映像が流れるので、中国政府関係の誰かがどこかで一日中モニターしていて、ヤバそうなときは"ブラックアウト"の切り替えスイッチを押すのでしょう....

潜水艦の領海侵犯問題は、現時点ではまだ中国国内向けに報道されていません。この問題が円満に(?)解決されるまで、中国から日本のニュースサイトに繋がりにくい状態が続くかもしれないので、ちょっと心配です。

なお、高校生や大学生のネット接続の砦となっていたネットカフェは規制が強化され、随分閉鎖させられています。これは海外のエッチ系サイトへの接続(一般的には野放しになっているので、ネットカフェ側で規制するしかありません)やネットゲームなどが与える教育上の問題を、表向きの理由にしています。

こんな書き込みをしていると、自分のブログにも中国から接続できなくなっちゃうかもしれませんので、そろそろ止めておきましょう。
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by pandanokuni | 2004-11-11 21:40 | 社会ネタ
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