『百度』じゃなくて『100度』、まがいモノ中国で見つけた意外とWeb2.0なグルナビ・サイト。
百聞は一見に如かずなので、まずご覧になっていただきたいと思います。
中国で最も利用されていて、果敢にも日本に殴り込みをかけている、NASDAQ上場の検索サイト『百度(バイドゥ)』じゃなくて、『100度(イー・バイドゥ)』

まがいモノ天国の中国において、こりゃ人気の『百度(バイドゥ)』をパクったサイトか、と思いきや、意外とスゴイのです。
一言で言うなら「グルナビ」のムービー版と言えるでしょう。レストランや飲み屋やバーやエンタテイメントのお店を紹介するナビゲーション・サイトなのですが、すべてムービーになっているので、分かりやすいわけです。
お店や料理の写真や紹介テキストだけでは、なかなか雰囲気まで伝わらないものです。ムービーだと写真やテキストの10倍くらいは、うまく伝わります。
しかも『100度』に掲載されているお店紹介のムービーの多くは、かなりクールです。スチル写真を組み合わせたFlashによるものではなく、実際にお店を取材して撮影したムービーが大半です。ミュージック・クリップ風のものもあれば、日本のテレビ番組でも見かけるような女性レポーターによる体験レポート映像もあれば、テレビコマーシャル風のものもある、といった感じで、総じて本格的なムービーによる体験マーケティングが実現されているのです。

こりゃ、結構お金かかっていそう、と思っちゃいますが、こうしたムービーの制作費は"ただ同然"なのです。"ただ同然"でありながら、スタッフやナレーターは、映画監督や女優の卵たちなのです。張芸某など世界的な映画監督や俳優、女優を生み出してきた北京電影(映画)大学の学生たちが、お店を取材からスクリプト、撮影、演出、編集、そして出演まで、"ただ同然"でやってくれているのです。
学生たちにしてみれば、映画やテレビ業界で名を上げるための実習体験になりますし、集客力の大きなサイトに乗せてもらえるということは、作品を多くの人たちに見てもらえる機会を与えてもらっている、ということにもなるわけです。
『100度』は北京電影大学など、映像クリエイターを育てている大学などと組んで、このサイトを立ち上げたのです。

一般的に、B2Cサイトのビジネスは、誰でも簡単に立ち上げられますが、そのほとんどが広告収入によるビジネスなので、たくさんの人たちに見てもらわないと、収入が上がりません。ですから、集客のためにたくさんのお金をかけて、広告などのプロモーションを行う必要があるわけです。
ところが、この『100度』の場合、ムービーを作る際にレストランなどから制作費をいただきますから、広告が貼りつく以前に収入が得られます。しかも、素人作品とは言えない結構本格的なムービーを"ただ同然"で作れるわけですから、制作費のほとんどが利益になるのです。さらに、制作費は1年分の掲載料込みで約10万円と格安ですから、個人経営のレストランや居酒屋であっても、あまり抵抗無くコマーシャル・ムービーを作ってもらおうと思うでしょう。

とは言え、せっかくのムービーがネット上に置いてあるだけで、視てくれる人がいなかったら、意味がありませんし、レストランもお金を出さないでしょう。
『100度』へ呼び込む必要があるわけです。本来、お金をかけてプロモーションをする必要があるわけですが、この『100度』はお金をかけずにサイト誘導を実現しているのです。
中国で最も利用者が多いSINA(新浪網)の生活関連ページに自社ムービーを提供することで、無料でリンク・ボタンを貼り付けてもらったり、上海メディア・グループのポータルサイトの「飲む、食べる」メニューから無料でダイレクト・リンクをもらったりしているので、アクセス数アップにお金がかかっていないのです。
こうした提携は、『100度』の提供するムービーがコンテンツとして魅力的だから可能になったのでしょう。

『100度』では北京などの主要ホテルのVOD(ビデオ・オン・デマンド)にも、ムービーを提供する計画があるそうです。お店紹介ムービーのデリバリー先が増えれば、お店も学生も喜ぶでしょうし、も少しお金も取れるかもしれません。
B2Cのウェブ・ビジネスと思いきや、コンテンツ・ビジネスの様相も伴った期待の持てるビジネス・モデルではないでしょうか。

ここまで持ち上げてみたのですが、いま調べてたら既に似たようなサイトがアメリカにありました。
LIFE/STYLE TELEVISION "LX TV"ですね。これのパクリなのしれません、ふぅ。でも、映画大学の学生を安く使う、って発想は中国だからそこではないでしょうか....。

YouTubeのブレイクで動画サイト系のビジネスが次から次へと沸いてきますが、この方向性はアリのような気がします。
ただお店や飲み屋を探すのに、30秒や1分や3分の動画を見て比較するほど、暇な人が多いとも思えません。日本であれば、高額商品、例えば新築マンションの比較サイトや賃貸マンションの情報サイトなどを全面ムービー化したら、意外と行けるかも知れませんね。あとは風俗系のナビゲーションをフルムービーでやったら、人気は出そうですね。ずいぶん昔に山本晋也監督が深夜のテレビ番組でやっていたような、突撃レポートみたいなものを、お店ごとに集めた風俗情報サイトなんて、イケそうじゃないですか...。
スチル写真とテキストよりは断然臨場感がありますし、お店を選びやすいはずですよね....。

というオチで、いかがでしたでしょうか。
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by pandanokuni | 2007-08-10 18:31 | ひまネタ
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