「ほっ」と。キャンペーン
赤ちゃんの売買、オークションサイトはさすがにマズイでしょ。
eBayの中国語サイトに「生後100日未満の赤ちゃんを売ります」という広告が掲載され、上海市の公安当局が捜査を始めたそうです。日本が誇る公共放送NHKがゴールデンタイムのテレビニュースで放送していました(NHKの報道原稿)。河南省の赤ちゃんが男の子は2万8,000RMB(約40万円)、女の子は1万3,000RMB(約18万円)で値付けされていたそうです。

中国に8年もいると、何でこんなことが日本のしかもNHKのニュース・ネタになったのだろうと詮索してしまいます。と言うのも、中国では赤ちゃんの売買が一般的に行われているものだ、と認識していたからです。
私が北京に着任した頃のオフィスは、国営旅行社が経営する4つ星ホテルの上層階にありました。出金の時も外出の時も、そのホテルのロビーを通ることになりますが、着任間も無いある日、ロビーラウンジで打ち合わせしていると、白人系の中年男女10数組がそれぞれ東洋系の赤ちゃんとともにお茶していました。ベビーカーに載せて首が据わっていましたから、生後100日を過ぎていたのかもしれませんが。
物知りのローカルスタッフに尋ねると、"お見合い"らしいのです。欧米から中国に赤ちゃんを買いに行くツアーがあって、ホテルのロビーで引き合わせが済んだところ、と言う感じだったようです。まさか、とは思いましたが、ホントなんだろうなぁ、と信じてしまう状況が続きました。
その後も、大型バスで白人系夫婦がそのホテルにやってきて、東洋系の赤ちゃんとともに出て行くシーンを何度か見たことがありましたし、北京で白人老夫婦が東洋人の幼児を連れて歩いているシーンも何度か目撃したからです。ここ最近は見てないのですが....

当事者に直に確認したことはありませんでしたが、子供のいない外国人夫婦に中国の赤ちゃんを斡旋するビジネスがおおっぴらになされていたのだろうと思っていました。きっと表向きは、孤児や生活苦で生きていけないくらいの赤ちゃんに裕福な外国の夫婦を養父母として紹介する、と言う美談なのでしょう。でも、赤ちゃんへの金銭的な対価の支払が明確にはなされていなかったかもしれませんが、きっとブローカーが居てビジネスにしているはずですから、実際は売買に限りなく近いのではないかと考えていました。
農村部から北京に稼ぎにやってきた女の子から、弟が売られていった、と言うホントっぽい話を聞いたこともありましたから、この国では恵まれない赤ちゃんが売られていくこともあるんだろうなぁ、と思っています。

ですから、NHKあたりがニュースで取り上げることのほうが不思議に思えてしまったわけです。
こちら中国でも大々的に報道され話題になっているのかと、周囲の人たちに聞いてみましたが、北京では知られた話ではなさそうでした。BaiduとGoogleのニュース検索で調べると、ようやく6件ほどヒットしました。どうも出元は上海の朝刊紙「上海晨報」らしく、その後系列の「中国新聞社」のサイトが追っかけたようです。話題性の高いニュースは節操無く転載する中国のニュースサイトですが、メジャーなサイトには現時点では転載されていません。きっと中国ではそんなにセンセーショナルなニュースでは無いからでしょう。
ちなみに、もちろん中国でも人身売買は犯罪です。刑法241条によると、売買目的で幼児を誘拐すると10年以上無期の懲役になり、悪質な場合は死刑で財産も没収されるそうです。オークションサイトに載っちゃったので、公安も捜査をするんでしょうけど、日常的にはどうなのでしょうか....

いまだに豊富な取材費を誇るNHKには、ゴシップ・サイトからの転載ニュースを誇らしげに報道するよりも、欧米からの赤ちゃん斡旋ツアーのほうを根気強く追ってもらって、特集番組でも作って欲しいと願っています。
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by pandanokuni | 2005-10-20 21:58 | 社会ネタ
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