「テニスの王子様」の正規版が中国で出版
b0047829_22494771.jpgヨン様の韓流じゃないけど、何かとギクシャクしてばかりいる日中関係を良い方向に進めていくには、「大衆文化の交流」こそ大切なのではないかと、私は常々思っています。交流ではなくて一方的かもしれませんが、特に現段階ではいまの日本をできるだけ多くの中国人に知ってもらうことでしょう。中国では教育の場でもメディアでも、日本をありのままに伝えることはほとんど無いからです。ポップスでも映画でもアーティストでもテレビドラマでもいいから、中国の人たちが接する機会を増やせば良いと思うのです。

幸いなことに中国には、かつての韓国のような日本文化流入への制限は少ないのです。もちろん出版や放映には当局の検閲が入りますが、政治面、教育面、風俗面への影響を基準にするわけで、差し障りの無い内容であれば、日本モノだけ特別視されることは無いと思います。圧倒的比率で流通している海賊版なら当局の検閲すら通っていないわけです。
日本のポップカルチャー(大衆文化よりいま風でしょう)で、世界的に注目されているのは、コミック、アニメ、ゲームのわけですから、中国でもこのあたりがどんどん紹介されれば、若い人が抱かされている日本へのイメージも随分良いほうに変化していくのではないでしょうか。

そんな折、許斐剛原作で集英社の「少年ジャンプ」に連載中の「テニスの王子様」が、中国で正式に出版されることになりました。「正式に」と言うのは既に海賊版が相当出回っているからです。土曜日に王府井の書店で開かれたプレスコンファレンスには、日本側の集英社と中国で出版する連環出版社の代表者だけではなく、中国側で図書出版を管理する国家新聞出版総局の方、そして在中国日本大使館の文化広報公使まで臨席しました。「たかが漫画」の出版発表ではありますが、ギクシャクした関係に喘ぐ両国政府の文化交流に対する期待すら感じさせました。
b0047829_22502999.jpg日本側の発言は、正規版出版を機に海賊版の不買を求める内容だけ耳につきましたが、中国側の発言は、日中文化交流の糸口にしたい、と言う主旨が強く表れていました。

プレスコンファレンスの会場には、中国のマスコミ関係者だけではなく、コミック・ファンまで駆けつけて、熱気でむんむんしていました。「テニスの王子様」自体、日本ではコミックもアニメも小中学生あたりが中心ファン層の作品だと思うのですが、会場に詰め掛けたコミック・ファンは大学生が中心です。ほとんどの北京の大学には「漫研」みたいなクラブがあって、主に日本のコミックやアニメをこよなく愛する学生が集まっています。日本のコミックやアニメに影響を受けて書き始める人やコスプレを楽しむ人たちもいて、ボリュームこそ小さいものの日本と同じ傾向にあるわけです。こうしたファン層が、オタク的領域を越えて量的に拡大していくためには、こうした正規版の出版やプレス向け活動はとても大切なことです。
日本が誇る数多くのコミック作品を創出している集英社ですら、中国で出版するのは今回が初めてなのです。

さっそく「テニスの王子様」の正規版単行本が書店に平積みにされていました。
児童書のフロアに「ハリーポッタ」シリーズと並んで置かれていたのには、ちょっと閉口してしまいましたが、日本のポップ・カルチャーをより多くの中国の人たちに知っていただくために、日本のコンテンツ・ホルダーやアーティストはもっと積極的になって欲しいと思います。b0047829_231155.jpg
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by pandanokuni | 2004-12-12 22:47 | ひまネタ
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