国営通信社・新華社が選んだ2009年中国を象徴する26のキーワード
1.『60周年』
中華人民共和国の建国60周年。


2.『大阅兵』
10月1日の建国記念日に北京のメインストリートで行われた軍事パレードと閲兵式。

3.『保八』
経済成長率8%の堅持。


4.『索马里护航』
商船等護衛のため、人民解放軍のソマリア沖派兵。


5.『气候变化』
気候変化。

CO2排出量に関して、中国はある時点との排出総量比較と言う考え方を持っていません。GDP単位あたりの排出率を現状より40~50%削減していく、と表明しています。

6.『低碳』
低炭素社会。

このあたりまでは、やはり国営通信社が選んだだけあって、マユツバものと言うか、おもしろみが無いですね。

7.『血铅超标』
一部地区の乳幼児の血液中から、基準値を超える鉛が検出された問題。

陝西省、河南省、湖南省、雲南省などで次々に発覚。工場周辺で発生しているので、たぶんその排気や排液が原因なのでしょう。

8.『校长推荐制』
校長推薦制度。

名門・北京大学では2010年の入学選抜に、高校の校長による推薦制度を導入することにしました。これは加熱する入試改革の一環と言われますが、人知主義中国だけにさまざまな心配も取り沙汰されています。

9.『躲猫猫』
猫隠し(かくれんぼ)。

「猫隠し」はかくれんぼと鬼ごっこをミックスしたような中国の子ども遊びです。雲南省昆明市で微罪により逮捕された青年が、拘留中に拘置所で亡くなったのですが、警察は原因を「かくれんぼ」によると発表しました。警察発表に不信を抱いたネットユーザーにより、真相究明運動が展開されました。結果、看守や警察官による暴力沙汰があったことが暴かれ、関係者が処分されました。

10.『钓鱼执法』
囮捜査。

慢性的なタクシー不足の上海では、白タクが市民の足になっています。警察はその取り締まりに囮捜査を導入。客として乗せたつもりが、目的地に着くや否や大勢の警察に取り囲まれ、タイホ!ただし、白タクの中にはお金儲けというより、帰りの足が無くなって困っている市民を見かねて善意で乗せてあげているようなケースもあって、こうした囮捜査には非難が集中。自分の指を切断して抗議する青年まで出現し、インターネットで話題になりました。

11.『欺实码』
速度偽装 / 70ヤード
。(中国語では同音)
杭州市で実力者の息子が死亡事故の加害者となった際、地元警察は加害車両の走行速度を70ヤード/秒でスピード違反や酒気帯び運転では無かったと発表しました。しかし目撃証言などから警察発表の信憑性がまたしてもインターネットで追求され、警察は誤りを認め謝罪することになりました。ま、誤りと言うよりは、加害者に過失が無かったように実力者が警察に圧力をかけたか賄賂を渡した、と言うことは明白ですが。

12.『严打酒驾』
飲酒運転取り締まり強化。

悪質な場合は死刑を適用。

13.『同命同价』
人の命は同じ値段。

都市部と農村部との間にある、死亡賠償金の格差を是正していこうとする動き。

14.『户籍制度破冰』
戸籍制度雪解け。

中国の戸籍は農民と都市生活者を厳格に区別する制度でした。農民を土地に引き止めておくため、都市部に永住できないルールだったのです。ところが、最近では上海市が一定の条件を満たした農村からの移住者に上海市の戸籍を与えるようになったり、北京市でも農村部からの出稼ぎ労働者などに与えられる臨時居住証が戸籍に近い機能を果たすようになっています。これは現状の追認でもありますが、都市部に農民を受け入れるだけの余裕ができているからでしょう。

15.『文化产业』
文化産業。

中国当局が重点産業に定めました。アニメとかゲームなども含まれます。言論や表現を取り締まるお役所だった文化部(文科省)がビジネスに本気で目覚めてしまった、と言う感じの困った現象が最近良く発生しています。

16.『蜗居』
カタツムリの家(狭苦しい我が家)。

中国の人気女流作家・六六による同名の長編小説がテレビドラマ化され11月に放映され話題となっています。住宅価格が高騰する上海で、10平米ほどのアパートで新婚生活を始めた夫婦の物語。大胆で卑猥な科白が多く、北京では部分的に停波したらしいと言う情報もあります。

17.『地王』
最高値の土地。

土地成金のことではなく、その地域で平米あたりの取引額が最も高い土地のことを言うようです。

18.『六连号』
六連番。

住宅バブルの中国では、地方政府が供給する格安マンション「経済適用住宅」が大人気で、当然のことながら抽選販売になります。当選確率は1,000倍を超えることもあるとか。武漢市が供給する経済適用住宅の抽選会で奇妙な事象が起こったことを、またしてもネットユーザーが指摘。何故か6つの抽選番号が連番で当選していたのです。この住宅の申込者は5,136件で当選は124戸分、6つ連番で当選する確率の計算をするサイトまで開設されたりして(どうも何億分の1と言う説と何百分の1と言う説があるようです)盛り上がりました。要はお役人が不正していたわけで、ネットがそれを暴いたと言うお話です。

19.『楼XX』
XX物件。

不動産バブルの中国で、いわく付きの怪しげ物件を言うようです。「楼停停」は建築認可などの問題で工事がストップしてしまった物件、「楼断断」は内部構造がひび割れだらけの物件、「楼歪歪」は歪みがあったり傾いたりしている物件、「楼脆脆」が工事中に倒壊してしまった物件、「楼高高」は高さ制限のため、例えば認可は12階建てなのに兵平気で20階の部屋まで販売しているような物件。中国語だとかわいい感じの女の子の名前のような発音だったりします。

20.『大学生就业』
大学生の就職。

09年の大学卒業生は611万人もいたそうですが、7月時点の就職率は68%で、世界金融危機を影響を受けてないと発表されました。もうも数字にごまかしがあったようで、あとで出てくる「被就业」の学生がたくさんいたようです。

21.『油价』
ガソリン価格。

原油価格や世界経済の不安定と、マイカー激増に伴なう需要増のため、ガソリン価格は先高感の強い乱高下。

22.『甲流』
新型インフルエンザ。

甲はAの意味なので、元来はA型インフルエンザを意味し、新型(いわゆる豚系)は当初H1N1と呼ばれていました。ちなみに、私が勤務先の全世界の事業所で最も最初に新型インフルエンザが集団発生したのは上海の現地法人でした。6月下旬のことです....。

23.『被XX』
XXさせられる。

中国語では「被」を動詞の前につけると受動態になりますが、本来の文法破りで名詞の前「被」をつけて、「自分の意思に関わらずいつの間にかそうなった」、と言うような意味にする使い方がネットから流行しました。例えば、就職率を高めるため書類上で就職させられたことになったことを「被就业(被就職)」、自発的ではいのに寄付金を出させられてしまったことを「被自愿(被ボランティア)」などと使う。感覚的には日本で流行った「友愛される」に近く、権力側に無理やりXXされる、と言うニュアンスを含んでいるように思えます。

24.『偷菜』
野菜を盗む。

mixiが提供するアプリ(ソーシャル・ゲーム)『サンシャイン牧場』のルーツは中国にあります(たぶん)。開発を中国で行っているから、と言うのではなく、中国で大ブレイクの兆しにあった『开心农场(楽しい農場)』の焼き直し(悪く言えばバクリ)と考えられるからです。このソーシャル・ミニゲームは2008年にサービスインし、中国のSNS"開心網"などを通じて爆発的に広がりました。「野菜を盗む」のはこのゲームのアクションの一つで、ネット上では「野菜盗んだ?」があいさつ代わりになりました。

25.『网瘾训练营』
ネット依存症治療施設。

中国では1,600万人の青少年がインターネット依存症に罹っていて、内400万人は重症と言われています。こうした人達を治療するための訓練施設(塾)もビジネスになっていて盛況ですが、スパルタ式教育や隔離など行き過ぎた療法により死者が出るなど、社会問題化しています。

26.『刘翔复出』
劉翔復活。

中国人民の期待を一身に背負っておきながら、08年の北京オリンピックを途中棄権したハードル選手・劉翔が上海で開かれた国際大会で優勝し、自らの復活を宣言しました。

2009年のトレンドとしては、クルマ社会化、不動産バブル・住宅の高騰、ネットによる腐敗小役人の告発と言う感じでしょうか。
[PR]
by pandanokuni | 2009-12-18 18:34 | 社会ネタ
<< Googleのビジネス・センス... CCTVのCM枠オークション結... >>